<登場人物>
(攻)神島慧(かみしま けい)…フリーター。常田が追う事件の容疑者。金髪。(受)常田透馬(つねた とおま)…警部。正義感が強く職場で孤立している。
<あらすじ>
連続一家心中事件を追う警部の常田は、容疑者として取調べをした神島になぜか懐かれ、食事に誘われます。神島への疑いの気持ちから、捜査の延長のつもりで誘いを受けた常田。しかし友達になりたいといって距離を詰めてくる神島に困惑します。<感想>
上質な映画をまるっと1本見せていただいたような読後感でした。普通の恋愛とはまた違った形の、ストレートでどこまでも純粋な「愛」が勝利した印象です人目を引く容姿でありながら、食事をする姿がサイコパスそのものな神島くん。キラキラ笑顔でスプーンや箸を握り締め、美味しそうに食べ物を零しまくる様子に得体の知れない不穏さが漂います。こういう、食事シーンで人間性に注目させられるあたりが特に映画っぽい表現だなと感じたところでした。想像力に乏しい私でも自然と頭に映像が浮かんできます。
おそらく神島くんは、孤独な常田さんのほしい言葉をくれる人。常田さんはダークヒーローに憧れていたとはいえ、実際はかなりギリギリのところで耐えていたんだと思います。それが突然現れた神島くんが全部受け止めてしまったわけですから、もう戻りようがない。受け止めた、というよりは孤独のあまり空っぽだった常田さんを一気に愛で埋めつくしてしまった感じでしょうか。
そして最後の常田さんの堕ちっぷりがそれはもう見事でした。どうしましょう、申し訳ないくらいに性癖に刺さります。でも神島くんにとってはまだ最後のお願いが残っているんですよね。果たして神島くんの本懐が遂げられるときは訪れるのでしょうか。なんとなくですが、もしそのときが来るとしたら常田さんも一緒のような気がしています。
<オススメ>
・キラキラ笑顔の容疑者×孤独な警部。<関連作品>
・電子書籍(お試し読みができます。)DMMブックス
