俺の彼氏に開発されすぎて、困ってます。 /でん蔵 【漫画感想】

記事内に広告が含まれています。


 表題シリーズが2話+描き下ろし、さらに4つの短編が収録されています。それぞれテーマアンソロジーに掲載されていた作品で、カバー下では各カップルのイラストが拝めます。



『一寸先は×××』(表題作)
『一寸先はどうなった…?』


<登場人物>

 (攻)司(つかさ)…大学生。コンビニバイト。

 (受)祐介(ゆうすけ)…大学生。


<あらすじ>

 付き合い始めて3ヶ月の司と祐介。祐介は司の家に行くのにもまだ緊張していますが、ある日のセックスが気持ちよすぎて怖くなってしまい、理由を告げないまま司にセックス禁止令を言い渡します。


<感想>

 でん蔵先生の作品を初めて読んだのがこちらのシリーズでした。当時あまりのインパクトに頭から離れず何度もアンソロを開いていたので、単行本で手にできて本当に嬉しいです。

 最初からすでに恋人同士の司と祐介の大学生カップル、付き合って3ヶ月らしいですが、祐介は緊張のあまり彼氏の部屋のインターホンを押せないまま立ち往生してしまうかわいい人です。

 それが絡みに突入すると才能あふれる(?)祐介は感じすぎてそれはもう大変なことに……。怖くなった祐介は司に禁止令を言い渡し、それが余計に司を煽ることに繋がりさらにすごい展開をむかえます。

 絡みが多いお話に対し容赦ない真っ白修正が入るものの、さすがの迫力は伝わります。キャラの表情や体つき、血管や擬音の細部に至るまで丁寧に描写されているおかげでしょうか。

 描き下ろしでは司と祐介がさらなる境地を開拓していらっしゃいました。ラブラブな恋人同士が楽しく絡む様子はずっと見ていたいので、またこのふたりに会えたらとても嬉しいです。



『欲求不満の慰め方』



<登場人物>

 (攻)光(ひかり)…学生。

 (受)春(はる)…エロ漫画家。光の恋人。年上。


<あらすじ>

 学生の光は、年上のエロ漫画家・春と恋人同士。しかし春は仕事が忙しく、光はもう3ヶ月も放っておかれています。そんな時、学校の友人に春の浮気の可能性を指摘された光は不安になってしまい……。


<感想>

 エロ漫画家の「春くん」が激務過ぎて放置されてしまった光。捨てられてしまうかも、という不安から春くんに泣きつき、締切明けの春くんからご褒美をもらいます。

 この春くんが、年上・エロ漫画家・ヒゲに加えて陥没した乳首までお持ちのサービス満点の受様でした。こんなお方を前によく3ヶ月も我慢したよ光……攻の若さに翻弄されるいいオジサン受を堪能できました。



『忍くんは、セックスがしたい。』



<登場人物>

 (攻)花形恵(はながた けい)…大学生。

 (受)忍(しのぶ)…大学生。


<あらすじ>

 気持ちいいことが大好きで、ひとりでメスイキまでできるようになってしまった忍。出会いを求めてバーへ向かうと、大学生の恵から声をかけられます。忍の様子から恵に「カマトトぶっている」と誤解され、初めてなのに激しく抱かれてしまいます。


<感想>

 修正が入るほどの玩具でソロプレイに励んでいる忍。でもそれでは物足りなかったようで、相手を探しにバーへと繰り出します。

 声かけてきた恵も忍と同じ大学生。忍は初めてラブホへと入るのですが、ガタイのいい忍の様子から、かなりの淫乱だと勘違いされてしまったようです。

 ですが運命級に体の相性がよかったふたり。「セルフ潮ぶっかけ」はすごいインパクトでした。



『薔薇園』

<登場人物>

 (攻)白鳥麗(しらとり れい)…生徒会副会長。白鳥財閥の御曹司。

 (受)平洋介(たいら ようすけ)…高1。特にコネはない。


<あらすじ>

 各界著名人の子息が通う全寮制の男子高校・聖薔薇学園。そこで絶対的な権力をもつ生徒会の副会長・白鳥から突然副会長補佐に任命された平は、仕事として副会長が他の生徒を抱いているところを見学することになります。


<感想>

 特にコネもないのに、ある日突然生徒会副会長補佐に任命されてしまった平。補佐の仕事として、副会長×他の生徒の絡みを見学させられる日々が続きます。

 キラキラしつつも基本クールに見えていた副会長、平の前でだけ表情が変わるギャップがかわいくて萌えます。平の方も、この学園ではいわゆる「普通の生徒」なのだとは思いますが、しっかりめのガタイが机の上で膝を抱えて座っていたのがどうにも可愛かったです。



『藪をつついて蛇を出す』

<登場人物>

 (攻)千波(ちなみ)…大学生。

 (受)佐藤(さとう)…大学生。ロマンチスト。


<あらすじ>

 運命だと思っていた彼女にふられてしまった佐藤は、学校で慰めてくれた見ず知らずの千波を新たに運命の相手と定め、アピールを始めます。しかし佐藤の気持ちはなかなか伝わらず……。


<感想>

 コミックスの中では唯一の黒髪同士の組み合わせで、はじめは佐藤が千波を押し倒すつもりで企みを巡らせているのが微笑ましいです。

 それにしても、軽そうに思えた佐藤がまさか媚薬まで持ち出してくるとは驚きでした。おかげで本気度が伝わります。千波の方がいろいろ考えてしまうみたいなので、実はとても相性が良さそうなふたりで安心しました。



<オススメ要素>

・受が大好きな攻×一見普通だけど実は才能あふれる受。


にほんブログ村 BL・GL・TLブログ BL漫画感想へ



コメント

タイトルとURLをコピーしました