『ROUGE』(表題作)
<登場人物>
(攻)長門(ながと)…転校生。高2。曲がったことが嫌い。
(受)加賀藍(かが あい)…高2。美人。大和に心酔している。
大和(やまと)…高3。3年の頭。極道の組長の息子。
<あらすじ>
喧嘩上等、一番強い生徒が学年の頭として取り仕切る私立高校に転校してきた長門。腕っぷしが強く意図せず2年の頭になった長門のもとに、3年の派閥に属する藍が現れます。学校を仕切るトップである大和に心酔している藍のことが気になる長門。しかし藍には1年の頃、当時の3年生に乱暴されていたという噂があり……。
<感想>
皆さんナチュラルに煙草を咥え、戦争して頭を取ることを第一に考えている不良高校に転校してきた2年の長門。長門自身は朝は家業を手伝ってから登校してくるようなとってもいい子ですが、腕っぷしが強いために知らぬ間に2年の頭になっていました。
そこに現れた2年の藍。学校のトップ・大和の指示で顔を見に来たようですが、藍を女だと勘違いした長門は藍に殴られてしまいます。藍はきれいな顔をした美人さんですが、わりとすぐに手が出るツンデレさんです。
過去につらい目にあっていた藍。そこから取引めいた優しさで救ってくれたのは大和でしたが、そんな藍に正面から気持ちをぶつけてくる長門に藍も陥落。大和の卒業に伴って藍もついていってしまうのかとハラハラさせられる展開もありましたが、大和が思っていたよりも藍のことを考えてくれていたようで安心しました。
不遇な環境にいた美人不良の藍が、男気溢れる長門の優しさにほだされてどんどん健気になっていくのがかわいかったです。
『愛は出番を待っている』『愛の出番がやってくる』
<登場人物>
(攻)龍太(りゅうた)…お坊さん。遊び人。
(受)榛名(はるな)…品行方正なゲイ。
<あらすじ>
品行方正なゲイの榛名は、友人の店で出会ったお坊さんの龍太と一夜を共にします。その時の榛名は人肌が恋しく、龍太のことは普段なら絶対についていかないような遊び人だとわかっていましたが、それ以来龍太との関係が続いています。
<感想>
いきなり生臭坊主の浮気シーンから始まりびっくりしましたが、パンツ一丁で逃げる龍太の姿がおもしろくて笑ってしまいました。榛名がとても真面目で健気な人なのに、そんな榛名を差し置いて浮気をしてしまう龍太。けれどふたりの友人を含め周囲が「龍太はそういう男」と割り切っているのもあって、なぜかとてもコミカルで楽しい雰囲気です。
そんな龍太が榛名に捨てられないよう、袈裟姿で必死になっているのはとてもよかったです。当て馬に対して自分の方が良い男だと真顔でナルシストぶりを発揮したかと思えば、後日榛名を職場まで迎えにきたりとかわいい一面も。本当に憎めない人です。
ふたりの周囲の人たちもとてもいいキャラをしていました。当て馬の香取くんに、友人のゆみちゃん。ところでゆみちゃんて、男性なんでしょうか?はじめはとてもきれいな人だし女性かと思ったんですが、言葉遣いだったり、龍太とは剣道部の先輩後輩だったと言っていたり。でも決定打が見つけられません。
<オススメ要素>
・優しくて強い攻×すぐに手が出る美人受。(ROUGE)
・浮気性の坊主攻が本気に。(愛は出番を待っている)
<関連作品>
・電子書籍(お試し読みができます。)
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・スピンオフ1(大和と由紀夫のお話)+『ROUGE』のその後 (感想記事はこちらです)
・スピンオフ2 (感想記事はこちらです)
・続編 (感想記事はこちらです)
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