踏みつけたい男 /金子アコ 【漫画感想】
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<登場人物>
(攻)雪村綾人(ゆきむら あやと)…雪村組の若頭。25歳。
(受)大澤琉(おおさわ りゅう)…ヒモのクズ男。25歳。
<あらすじ>
中学時代、実家がヤクザの綾人を仲間たちと一緒にいじめていた琉。大人になってもクズなままの琉は、ヤクザの女に手を出したせいでピンチに陥ります。一方的に殴られていた琉を助けてくれたのは、大人になって若頭にのし上がっていた綾人でした。
<感想>
容赦ない復讐劇を見てみたい気分のときにはもってこいなお話でした。中学時代の綾人への壮絶ないじめシーンは短いながらも目を覆いたくなる有様ですが、琉は大人になってから倍にしてヤリ返されているのでスカッとします。恋愛要素もありつつ、復讐の様子をこんなにじっくり眺められる作品って貴重な気がします。
琉が一貫してクズだったのもとてもよかったです。そう簡単に改心するような人間だったら、あそこまで同級生を追い詰めたりはしませんしね。おかげで綾人も怒りのぶつけ甲斐があったのではないでしょうか。
琉だけでなく過去に琉と一緒になって綾人を嘲笑していた人たちにも、復讐の余波が及んでいたのは読みごたえがありました。ここまでされたらさすがにね、と思えるところまでやり切ってくれたので満足です。
結局「タマを取る」ところまではいかなかったのも、綾人の怒号とともに少しだけ明かされた回想にとても説得力がありました。解放された琉の行く末にも違和感がなく、(まあそうなるよね)と思える流れだったので、BL的結末にも納得がいきました。読み手に強引さを感じさせないよう実は細かい積み重ねがあったのかな、と感じます。
復讐劇が見たかったと冒頭で書きましたが、私が作中で一番目を奪われていたのは綾人の舎弟・暉でした(カバー下で名前が明かされています)。なんだかんだで琉を一番痛めつけていたのは彼なのではないかと思うのです。アニキの関心が突然現れたクズ男に向くのが嫌でたまらないのがすごく伝わってきました。これからは辰司によりきっちり手綱を握ってもらったほうが良さそうです。
<オススメ要素>
・クズへの復讐。
<関連作品>
・電子書籍(お試し読みができます。)
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