FOOT FETISH 四ノ宮慶(著)/笠井あゆみ(イラスト) 【小説感想】

記事内に広告が含まれています。


<登場人物>

 (攻)姫澤基(ひめさわ もとい)…八代会灰田組のヤクザ。百千鳥駅周辺を取り仕切っている。

 (受)弓削英人(ゆげ ひでと)…百千鳥駅北商店街で弓削紳士靴店を営む靴職人。足フェチ。27歳。


<あらすじ>

 靴職人の英人が、百千鳥駅北商店街で紳士靴店を開業して一ヶ月。師匠が世話してくれたおかげで手に入れた店ですが、昭和の町並みが広がる商店街には人通りが少なく、厳しい現実と向き合っていました。
 ある日、師匠からの紹介だと言って地元のヤクザ・姫澤が弓削紳士靴店を訪れます。ビクビクしながらも採寸に取りかかると、姫澤の足は英人にとってはあまりにも理想的でした。もともと足フェチの英人でしたが、姫澤の足に関しては思い出すだけでも欲情してしまいます。


<感想>

 3年以上前に読んだ本なのでいろいろうろ覚えになってしまってはいたんですが、何箇所か強烈に印象に残る場面がありまして、背表紙を見る度に思い出しています。

 自分の店を持ったばかりの靴職人・英人と、英人の店がある界隈を取り仕切るヤクザの幹部・姫澤。姫澤が英人に依頼した一足の靴が出来上がるまでの製作過程を通して、同時進行でふたりの仲も深まっていくという流れでした。

 姫澤は一目見ただけでそれとわかるほどの怖い人ですが、人情派で地元密着型の古きよきヤクザさんでした。地元の人たちからの信頼も厚いです。敵対組織との揉め事に商店街が巻き込まれた時も、身体を張って守ろうとしてくれました。

 英人が姫澤の足に興奮しているとわかると、いじめっ子気質(らしい)姫澤はその足で英人をいじめるようなことをしてきます。が、それは英人自身も望んでいるようなのでふたりにとってはプレイの一環なのかもしれません。

 肌色シーンでは、普段職人としてストイックな雰囲気のある英人が姫澤の足に見蕩れる姿が色っぽく描かれています。ただ私にとっては「フェチプレイ」を観察している気分になってしまい、萌とは違う何かを研究しているような感覚で読んでいました。これは新しい感覚だ……と、当時妙に嬉しくなったのを覚えています。

 最後に触れずにはいられないのが、笠井あゆみ先生のイラストです。表紙から受けるダークな印象よりはもう少し読みやすい内容だったと思いますが、姫澤の足だけでなく、靴、木型にまで興奮する英人がどれも大変美しいです。美しい変態さんは大好きです。


<オススメ要素>

・読みやすい変態フェチ。
・義理人情系ヤクザ。
・変態を茶化さない。

 地雷注意:足舐め、義理人情系で甘めのヤクザさん(でも見た目は怖いです)、等が苦手な方は注意した方がいいかもしれません。


<関連作品>

・電子書籍
eBookJapan/
BookLive!/
コミックシーモア/
BOOK☆WALKER/
楽天kobo


<関連記事>

逞しい変人さんBL8選 【漫画4小説4】





コメント

タイトルとURLをコピーしました