性の劇薬 R18完全版下　/水田ゆき　【漫画感想】

水田ゆき

2024.05.09

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※成年マーク付きです。

＜登場人物＞

（攻）余田龍二（よでん　りゅうじ）…救急外科医。２９歳。

（受）桂木誠（かつらぎ　まこと）…会社員。３３歳。

＜あらすじ＞

　中途採用の声がかかり、再び会社で働きはじめた誠。龍二と一緒に過ごせる時間は減ったものの、龍二が気持ちを自覚しふたりは恋人に。しかし龍二は過去のトラウマから自分が幸せになることに躊躇したままです。

＜感想＞

　上下巻セットで購入していたことを、過去の私に盛大に感謝しました。上巻でも一区切りついていますが、まだまだこのふたりのお話が読みた過ぎて飛びつくようにして下巻を開いていました。

　上巻の記事内容と重複しますが、完全版・下は全年齢版『性の劇薬 Re:life』の内容に加え、修正がR18基準、描き下ろし漫画８P、カバー下描き下ろし２P、上下巻購入での全サ応募用帯（2024年1月19日締切）が収録されています。全年齢版に収録されていたものはその旨の注意書きがあり、区別しやすくなっていました。

　上巻では龍二の気持ちの自覚までいかなかったのが、下巻がスタートしてふたりがめでたく恋人になってくれました。こういうさらっとした告白が大人同士な感じがして非常に萌えます。かわいい年下攻っぽさが増していく龍二から目が離せません。

　それにしても龍二の過去が想像以上に重かった……！龍二のお母さんは子供に関心がなくなったのではなく、自分だけを責め過ぎてしまっての悲劇だったんですね。これはとても一人きりでは受け止められない。龍二の隣に誠がいてくれて本当によかったです。彼の優しさに私も泣きました。

　園長先生や誠の同期の江野くんもいい人たちで安心しました。龍二は本人の自覚しないところで、強くて優しい人を引き寄せているんじゃないでしょうか。考えてみれば誠も、あんな目に遭わされても龍二に感謝できるくらいだし、めちゃくちゃ強いお方です。

　はじまりが色々と衝撃的だったふたりが、まさかこんなに幸せな未来に向かって進んでいくとは。素敵な救済BLでした。一生忘れません。