サディスティックに振り回して /透巳ジロー 【漫画感想】
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透巳ジロー先生の初単行本です。全部で3組登場する短編集で、どのお話も最初から既に恋人、攻が明るくこじらせ気味、年下×年上となっていて、この感じが好きな方にとってはたまらない1冊なのではないでしょうか。
『もっと君を縛らせて』
『サディスティックに振り回して』(表題作)
<登場人物>
(攻)佐渡島陽斗(さどしま はると)…大学生。ドSスパダリ。
(受)眞園辰己(まその たつき)…新社会人1年目。社畜リーマン。
<あらすじ>
高校時代に後輩の佐渡島に告白され、付き合ってそろそろ5年になる眞園。しかし大学を卒業し社会人になった眞園は、学生の頃とは違い仕事が忙しすぎてなかなか佐渡島と予定を合わせられなくなっていました。
<感想>
私の大好きな最初から恋人のおふたり、しかも付き合って5年になるといいます。きっかけは高校時代、佐渡島くんからの告白。眞園さんは最初は断ってしまったらしいのですが、佐渡島くんは1年に渡って告白し続け眞園さんを落としたようです。
しかし眞園さんは現在社会人になり、立派な社畜リーマンとなってしまいました。そのせいで佐渡島くんとなかなか会えず、記念日こそはと思っていたのに急な仕事が入ってしまい……と展開します。
芸能界へのスカウトが後を絶たないほどの容姿の持ち主・佐渡島くん。眞園さんからすれば地味な自分とはつり合わないと思えるようで、勢いで別れ話に。そこで佐渡島くんのヤンデレが明るく発動。眞園さんを手錠で繋いで軟禁生活に突入です。
根回しが済んでいたとはいえ会社員を軟禁してしまうことには賛否ありそうな気がしますが、久しぶりにゆっくりできた眞園さんにとっては有意義な時間だったようです。でもこれではいけないと気がついた眞園さんは自力で脱出、その後さらにいろいろありつつも結局はお互いを大好きなふたりの壮大な痴話喧嘩です。眞園さんは無理が祟って病院送りになってしまいますが、あんなに体を心配していた佐渡島くんが病室でのアレコレには積極的だったのには笑ってしまいました。
そして自分のことを地味だと思っている眞園さんですが、たまにびっくりするくらい綺麗な顔を見せてくれます。もしかしてこういうところにも佐渡島くんは惹かれたのかな、と考えると楽しいです。
『もっと君を縛らせて』のあとに『サディスティックに振り回して』が続くのですが、時系列的には『サディスティックに振り回して』の方がちょっと前でしょうか。佐渡島くんのデートプランがなかなかに過激でした。
『モノポライズ・マイキャット』
<登場人物>
(攻)加賀美或(かがみ ある)…人気バンドのボーカル・アール。
(受)古田郁(ふるた いく)…冴えないサラリーマン。
<あらすじ>
メジャーデビューも目前といわれている人気バンド「R-CAT」。そのボーカルのアールこと或と付き合っている郁は、輝いている或と冴えない自分と比べて不安を募らせていました。
<感想>
執着攻揃いのお話のなかで、こちらの或くんが一番ハードだったように思います。客席から名前を呼び、郁さんを指錠で繋いで客席で襲い、しかも人を使って薬を盛っていた……。
ですがそれもこれも郁さんを愛するがゆえ。郁さんが気を失っているのを見てキュンとしている或くんがかわいく見えるのが不思議です。
『我慢ができないのは誰のせい』
<登場人物>
(攻)神崎陽汰(かんざき ようた)…大学生。成績優秀、スポーツ万能、顔もいい。
(受)吾妻(あづま)…大学生。先輩。
<あらすじ>
校内で有名になるほど優秀な陽汰に告白され、興味本位でOKした吾妻。いざ付き合ってみれば連日怒涛のセッ○ス三昧。頭にきた吾妻は、しばらくしない宣言をします。健気な陽汰は吾妻に手が出せずだいぶ参っている様子です。
<感想>
絶倫後輩を反省させるため、しばらくしない、無理やりしたら別れると宣言した先輩の吾妻。別れたくない陽汰は健気に言いつけを守りますが、一週間で痺れを切らしたのは吾妻の方でした。
大学の講義で一緒になったふたりはそのままトイレで絡みに突入。なんとなく、3作品中で吾妻が一番男前受の香りがします。
<オススメ要素>
・執着年下攻×振り回される年上。
<関連作品>
・電子書籍(お試し読みができます。)
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