タヌキが嫁ちゃん。 高峰あいす(著)/せら(イラスト) 【小説感想】
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<登場人物>
(攻)辻堂裕一(つじどう ゆういち)…ビル管理業。本業の他に喫茶店を経営。
(受)天ヶ瀬健太(あまがせ けんた)…化け狸一族の末っ子。
<あらすじ>
本業とは別に喫茶店を経営している辻堂は、祖父の墓参りの際、偶然立ち寄った社で化け狸の健太に遭遇。自称「狸の神」の健太に願い事を聞かれ、赤字続きの喫茶店の繁盛をお願いします。
初めて願い事を受けた健太は大興奮。山を下りて辻堂の店に飛び込みどうにか雇ってもらいますが、人間としての生活に慣れていない健太は全く役に立つことができません。
<感想>
神様見習いの末っ子タヌキが願い事を叶えにやってきてくれます。とはいっても健太は人の社会で生きていくにはまだまだ未熟な狸。社で初めて辻堂と対面したときも、本当はバレバレの正体に辻堂の方が気をつかい、気づかないふりをしてくれるほどのドジっ子さんです。
健太はどうにか辻堂の喫茶店で働き始めたものの、繁盛どころか全く役に立てないまま。これはまずいと恩師に相談すると、健太が力を得るためには交尾が必要だとのアドバイスをもらいます。交尾とはなんたるかを知らないまま、純粋な健太は辻堂に迫り物語前半の段階でふたりは一線を越えていました。ここの絡みも健太がずっとかわいらしくて和みます。
まだ半人前の健太は長い時間人間に化けていられないので、気を抜くと狸耳や尻尾がでていたりまんま狸の姿になっていたりとかわいいです。せら先生の扉絵では健太は狸そのもの。なみだ目と丸い背中に心臓打ち抜かれてしまいました。
火のカーナビにドングリと葉っぱの携帯電話など、健太達の使う道具にくすりと笑いつつもほっこりします。辻堂の喫茶店には「見える」人・能都や猫又に化け狼など一筋縄ではいかない人々が集い、でも悪者はいないのでにぎやかで楽しそうです。
そんな人たちに囲まれて一生懸命奮闘する健太。ドジっぷりはかなりのものですがエロ方面のおねだりがかわいくて、結果いろいろ許してしまう辻堂にも納得です。健太が気づかず出してしまっている狸耳にふわふわの尻尾を、本人に指摘しないままこっそり見て楽しんでいるのが微笑ましいです。
読んでいるこちらまでご利益にあずかれそうな気がしてくる、いいタヌキBLでした。
<オススメ要素>
・喫茶店オーナー×ドジっこタヌキ。
<関連作品>
・電子書籍
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