我が王と賢者が囁く 飯田実樹(著)/蓮川愛(イラスト) 【小説感想】
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<登場人物>
(攻)バード・アグラ…シーク王国国王。ナーガ族。黒い髪と瞳に、褐色の肌。30歳。
(受)リーブ・ヴァーリィ…大魔導士にして大賢者。金の長髪。27歳。
<あらすじ>
27歳にして大魔導士にして大賢者であるリーブは、次期大聖官としてニーヴェリシアの人々の期待を背負っています。しかし幼い頃の記憶がないリーブは、自分のルーツを探すための放浪をやめることができません。いよいよ大聖官にさせられそうな雰囲気を感じ取ったリーブは、最後の旅をするため夜中にこっそり抜け出します。
<感想>
こちらは先生が個人サイトに掲載していた初めて書いたファンタジー小説が原案になっているとのことで、それがとてもよく感じられるお話でした。熱量と勢いのある展開が加速していき、読み進めるほどにぐいぐいと引っ張られる力が増していくような感覚が味わえて楽しかったです。
次期大聖官として教会の信者たちから人気のリーブは、神々しいほどの美貌と魔力を持ちながらも中身は意外と楽天的で、一般市民に近いものを感じました。3度目の放浪の旅に出発後、好奇心に逆らえずに近づいた「精霊の回廊」により、南の国の攻・バードのもとへと飛ばされます。
予言された花嫁を探していた国王バードにとって、リーブの出現は待ちに待った出会いだったようです。バードに言いくるめられるようにしてあっという間に妻にされてしまったリーブでしたが、彼の高い順応性によりちょっと楽しんでいるようにすら見えました。
バードは強引なところはあれど優しく、土地も国民もいいところばかりでリーブも王妃としての立場を受け入れます。しかし両者が歩み寄り心を通わせたところで、国が戦争に巻き込まれることに。魔法を使っての応戦シーンは壮大で、ただ舞台が海なのでもしかしたら読めない方もいらっしゃるかもしれません。どうかご注意を。
争いの決着は一応つき、国は平和を取り戻しての大団円に一安心です。けれど今回は真の敵の正体やリーブの素性は明らかにされないまま。どうやら続きがあるようなので、キャラクターたちの秘密についてはそちらに期待したいと思います。
<オススメ要素>
・南の国のスパダリ×自由を愛する大魔導士。
<関連作品>
・電子書籍(お試し読みができます。)
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