オメガ転生~王子さま俳優の溺愛~ 高月紅葉(著)/藤未都也(イラスト) 【小説感想】
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<登場人物>
(攻)花島智紘(はなしま ちひろ)…アルファ。正統派ミュージカル俳優。24歳。
(受)高石真澄(たかいし ますみ)…オメガ。2.5次元俳優。前世の記憶がある。26歳。
<あらすじ>
2.5次元俳優として活躍してきた真澄は、大作舞台の主役に抜擢され大きなチャンスをつかみます。そこでダブル主演となったのが、若手ナンバーワン俳優といわれている花島。真澄とは初共演にもかかわらず、花島は話題作りのためにふたりで同棲したいと提案してきます。オメガであることを隠している真澄はアルファの花島と一緒に暮らすことに抵抗を感じながらも、役作りの勝負として受け入れ同棲生活がはじまります。
<感想>
ヤクザが転生して若手オメガ俳優に……というと盛り盛りな印象を受けますが、確かな軸が一本貫かれている感じで読みやすかったです。前世がヤクザといっても、真澄はそれを記憶として認識している程度。あくまでも一人の男として、複雑なオメガバース恋愛にどう向き合うかが描かれていたのかな、と感じました。
真澄にオメガバース概念のない世界の記憶があるからこそ、オメガとしての恋愛に客観的になってしまうのには説得力があります。攻となるアルファの花島もいろいろと事情を抱えていて、溺愛だけではすまない執着心は見応えがありました。花島って周囲からはどう見えているんだろうと想像すると楽しいです。
なんとなく、真澄の方が花島を振り回しているように見えていたのですが、よく考えればいきなり同棲に持ち込んだり大事なことを黙っていたりと花島の執念深さもなかなかのものだったような。病院での花島の絶望を思うと胸が痛いです。
終盤でのサプライズには私も驚きました。もしかしたら、このふたりは世の中の価値観さえも変えてしまうのかもしれません。
イラストもとっても綺麗で、華やかなふたりのイメージぴったりでした。前世の姿もあまりにもかっこよくて、達也さんのお話も見てみたくなってしまいます。
<オススメ要素>
・若手ナンバーワン正統派俳優α×男前2.5次元俳優Ω。
<関連作品>
・電子書籍(お試し読みができます。)
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