わがまま王子は猫を狩る 下　/左京亜也　【漫画感想】

＜登場人物＞

　（攻）賀神リオ（かがみ　リオ）…豹の猫科人間。大学生でモデル。圭市の甥。

　（受）朝比奈律（あさひな　りつ）…シャム猫の猫科人間。イエネコ。編集者。


＜あらすじ＞

　リオが朝比奈の告白を流してしまったことで、気持ちがすれ違うふたり。急に距離を置いてきた朝比奈の態度に困惑したリオは、仕事場で鉢合わせた朝比奈に詰め寄ります。


＜感想＞

　上巻の最後でふたりが思いっきりすれ違ってしまったので、下巻同時発売が本当にありがたいです。自分はフラれたと思っているけれど好意を隠せない朝比奈さんがかわいくて、それでも自分の気持ちを伝えられないリオが切なかったです。

　意外にも恋愛には疎かったリオが頑なに返事をしなかった理由には驚きました。『クロネコ彼氏のあふれ方』ではものすごく切なくていいシーンだったと記憶しているのですが、当時は賀神と真悟に夢中でリオの気持ちにまで考えが及びませんでした……。それだけリオの真悟への気持ちが強かったのかと思うとさらに切ないです。

　誰かの1番になりたいって確かにわがままではあるんですが、誰の心にもあるんじゃないかなと思います。さらにリオはみんなに好かれてはいるけれど、リオが好きなダディや真悟には、絶対的1番の恋人がいる。子供からすれば自分の場所がない、と感じるのもわかる気がします。

　朝比奈さんが賀神のファンというのも読んでいる分にはニヤニヤしてしまうのですが、リオにとっては気が気ではないのでしょう。なんだかんだで朝比奈さんに振り回されている姿が一生懸命で応援したくなりました。

　そして朝比奈さんのシャム猫姿がやっぱりどこまでもかわいい。リオに捕まったところなんてもう……！首根っこつかまれて尻尾を足の間に入れちゃってるシーンには萌え転がりました。朝比奈さんごめんなさい。

　描き下ろしにはリオの「あのぬいぐるみ」が登場です。すごく不思議な読後感で、楽しかったです。


＜オススメ＞

・クロネコ彼氏シリーズスピンオフ、リオ編下巻。


＜関連作品＞

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