俺たちは運命力が足りない /藤峰式 【漫画感想】

記事内に広告が含まれています。


『俺たちは運命力が足りない』(表題作)

<登場人物>

 (攻)晴海丈(はるみ じょう)…α。エリートリーマン。

 (受)深草利勇(ふかくさ りゆう)…Ω。パン屋バイト。六人兄弟の長男。22歳。


<あらすじ>

 6人兄弟の長男・利勇は、数年前に両親を亡くして以来、幼い兄弟たちを支えようと日々奮闘中。自身がオメガであるために新しい職探しが難航する中、たまたま見つけた怪しいサイトで運命の番と出会う条件を目にします。
 翌日、見事に運命の番発生条件を満たしてしまった利勇。アルファの丈に出会いさっそく番おうとしますが、ふたりはあと少しのところで繋がれずにいました。


<感想>

 たまたま目にした試し読みページで某黄色いチキンが奪い合われているコマに心を射抜かれ、気が付いたら購入していました。こんなことってあるんですね。自分でもびっくりしました(ストーリーには全く関係ありません)。

 お話は少しずつ斜め上といいますか、「そういうことだったのか!」という感覚がちょっとずつ積み重なっていく感じで、先に進むほど惹き込まれていきました。過酷な現実に日々向き合っているオメガの利勇が、逃避するようにして興味を持った怪しいサイト。そんなものをあっさり信じて振り回されるのも、この物語全体の構図がわかってくると納得できます。ギャグの勢い任せかと思わせておいて、それ以外の理由が用意されていたのは驚きました。

 運命力の最大の鍵は丈さんのトラウマだろうと思いますが、そんな丈さんの状況を知った利勇が観覧車で自分の気持ちを吐露したシーンは泣きました。これまで当たり前のように頑張りを見せてきた利勇の本音は、きっと共感できる人も多いのではないでしょうか。

 描き下ろしがほのぼのハッピーで癒されました。形は違っても苦労してきた人同士、幸せになってほしいです。そしてカバー下漫画2Pがなかなかの衝撃でした。これは絶対最後に見た方がいいやつですね。



『おじさま、未体験ゾーン』

<登場人物>

 (攻)佐山(さやま)…美人。50歳。

 (受)渡周也(わたり しゅうや)…恋人は年下主義。タチ。40歳。
 

<あらすじ>

 恋人は年下主義の渡は、口うるさいのが災いし恋人と長続きしません。フラれた直後、バーでひとりになった渡は明らかに年上の美人・佐山に声をかけられます。年上は守備範囲外の渡だったのものの、佐山ほどの美人なら抱けると確信。自分がタチ役のつもりでついていきますが……。


<感想>

 おじさん同士、しかもどちらも攻というマニアックな性癖をこれでもかと満たしてくれる短編でした。

 年下相手にずっとタチをこなしてきた渡さん。はじめは佐山さんのことも抱く気満々だったのに、いざとなったら潔く佐山さんに堕ちるのがたまらないです。というかこれは佐山さんがかなりのテクニシャンなのでしょう。渡さんに決定権を委ねているように思わせておいて、実は巧みに誘導している。渡さんは最初から逃げ道を絶たれていたに違いありません。



<オススメ>

・エリートα×大家族を支える健気長男Ω。
・おじさま(50)×オジサン(40)。


<関連作品>

・電子書籍(お試し読みができます。)

BookLive!【特典付き】/
Renta!【特典付き】/
ひかりTVブック【特典付き】/
コミックシーモア【コミックシーモア限定特典付き】/
ebookjapan【特典付き】/
BOOK☆WALKER【特典付き】


にほんブログ村 BL・GL・TLブログ BL漫画感想へ


コメント

タイトルとURLをコピーしました