ビッチと番犬 /ヤマヲミ 【漫画感想】

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『ビッチと番犬』(表題作)

<登場人物>

 (攻)伴内賢悟(ばんない けんご)…略して番犬。法人営業部の新人。22歳。

 (受)宇佐美皐月(うさみ さつき)…法人営業部。賢悟の教育係。枕営業が趣味。


<あらすじ>

 法人営業部の宇佐美が趣味の枕営業中、なぜか宇佐美を助けようと突入してきた伴内。邪魔されてしまった宇佐美は、伴内に迫り童貞を奪ってしまいます。
 事故ということにして片付けようとした宇佐美でしたが、伴内は初めての相手と添い遂げると決めていたらしくその場でプロポーズされてしまいます。


<感想>

 いろいろ突き抜けたビッチでいらっしゃる宇佐美さん、枕営業を邪魔された腹いせに童貞を奪ったら、伴内のハジメテ信仰によりその場でプロポーズされてしまいます。真剣な伴内の横でコントローラーを失いずっと稼動しているオモチャ……シュール過ぎます。

 予想外の反応に困惑しつつも、いいモノをお持ちの伴内と身体の関係を続ける宇佐美さん。番犬そのものな伴内とのやりとりがおもしろすぎて笑いがとまりません。

 しかし宇佐美さんがビッチをしているのは、ひとつは趣味、そしてもうひとつは復讐のため。実はかなりつらい過去があった宇佐美さん、それに加えてセフレだった米岡さんとのこともあり伴内を遠ざけることに。

 この米岡さんが意外といい人で、時折見せる切なそうな表情にぐっときます。自分を責める宇佐美さんに、米岡さんへの情があったことが感じられて少し安心してしまいました。宇佐美さんの複雑さといいますか、ただのビッチではないことが伝わってくるので私はこの流れがとても気に入っています。米岡さんにも幸せになってほしいです……。

 描き下ろし『ビッチと狂犬』では、忠実な番犬だと思っていた伴内の心のうちが明らかになります。疲れた宇佐美さんが語る超理論、なんかもういろんなものを超越していてもっと聞いてみたいです。ちょっと重めなシーンなんかもはさみつつ、番犬の頑張りのおかげでバランスよくずっと楽しい気持ちで読めました。



『14年後のサドのオトコを落とす方法』

<登場人物>

 (攻)坂上鉄明(さかがみ てつあき)…建築家。アラフィフ。

 (受)本間翔太(ほんま しょうた)…佐渡出身。30代。


 本間風太(ほんま ふうた)…翔太の弟。高校生。


<あらすじ>

 翔太と鉄明が恋人になって14年。翔太の弟の風太と3人で家族になった鉄明は、由々しき問題を抱えています。


<感想>

 『サドのオトコを落とす方法』の14年後のお話です。鉄明は40オーバー、翔太は30代、風太がなんと高校生になってました……!

 本編でもスパダリへの成長を予感させていた風太。高校生になっても極度のブラコンが治っていない様子です(むしろ激しくなっているような)。本人の意に反して鉄明に似てきているのがおもしろすぎます。

 翔太と鉄明は変わらずラブラブ、たまに飛び出す佐渡弁がやっぱりかわいいです。3人が当たり前に家族として暮らしている姿にとても嬉しくなりました。



 カバー下あとがきももうずっと爆笑でした。今回も先生が身を削っていらっしゃる……。これからも楽しみにしています。



<オススメ要素>

・ハジメテ信仰者の番犬×ビッチ先輩。
・14年後のサドのオトコ。



<関連作品>

・電子書籍

BookLive!【電子限定おまけ付き】/
ひかりTVブック【電子限定おまけ付き】/
BOOK☆WALKER【電子限定おまけ付き】


・サドのオトコを落とす方法



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