俺様ペットが懐きすぎてる /一二三もげぞう 【漫画感想】
記事内に広告が含まれています。
<登場人物>
(攻)クロ…ネルのペット。黒い毛並みが美しいニンゲン。
(受)ネル…狐の獣人。学生。おバカで純真。
セツ…狼の獣人。生徒会長。ネルの幼馴染。
<あらすじ>
一匹暮らしをはじめた狐の獣人・ネルは、大きくて賢いニンゲン・クロをペットとして迎えます。純真なネルはクロをかわいがりますが、言葉の通じないクロはかわいいネルにやりたい放題。
それも刹那的な感情でしかないと割り切っていたクロ。しかし世間では狐を狙う事件が多発しており……。
<感想>
獣人がニンゲンをペットとして飼う、というシュールな設定に、先生の独特の絵柄が相まって絶妙な空気感が醸しだされています。ニンゲンのペット・クロからの日常的なセクハラや時々獣顔になる獣人達のギャグは外さないのに、獣ならではシリアスな契約も存在する社会でのお話で、大変濃い内容の1冊でした。
狐のネルとペットのクロは言葉こそ通じないものの、天使のようにかわいいくて料理も上手なネルにクロはセクハラ三昧。外だろうが人前だろうが構わずにネルの尻を揉み、思い切りキスをし、言葉のわかる他のニンゲンがいても「早く犯してェ」といいたい放題です。その一方でネルの食事姿や超高速お散歩にはついていけず、疲弊するクロがかわいく感じられる描写もあったりします。
ですがネルは狐の獣人、食物連鎖の色濃く残る契約社会で生きています。ニンゲンの考えとは決定的に違うなにかを感じさせられ、それがシリアスな事件へと繋がってしまいます。
種族の違いだけでなく、飼い主とペットという関係性からも目を逸らさず、さらに楽しさも忘れさせずに描ききっているすごい作品だと思えました。まさかここまで掘り下げた内容だとは予想していなかったので、感動もひとしおです。
ふわっと楽しいモフモフを期待して読むとびっくりしてしまうかとも思いますが、人と獣のあり方に一歩踏み込んだ楽しくも珍しいお話でした。これが人外ガチ勢なるものなのですね……大変勉強になりました。
<オススメ要素>
・ペットのニンゲン×飼い主の狐。
・モフモフとシリアスが混在する社会。
<関連作品>
・電子書籍(お試し読みができます。)
BookLive!/
Renta!/
ひかりTVブック/
コミックシーモア/
eBookJapan/
BOOK☆WALKER
コメント