双海王と運命のオメガ~二人のアルファに愛されて~ 真宮藍璃(著)/香咲(イラスト) 【小説感想】

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<登場人物>

 (攻)エミリオ…アルファ。マリアーノ王国の王太子。今年で25歳。

 (攻)アーロン…アルファ。黒獅子船団団長。常に仮面。

 (受)那月(なつき)…オメガ。辺境の島からやってきた薬師見習い。20歳。


<あらすじ>

 辺境の島で薬師見習いをしていたオメガの那月は、島で作られている薬のおかげで発情期に振り回されず暮らしていました。
 薬の材料を手に入れるため海を渡っている途中、アクシデントにより那月は仲間とはぐれてしまいます。那月を保護してくれたアーロンにマリアーノ王国まで送り届けてもらいますが、そこで出会った王太子・エミリオはどこかアーロンに似ていて……。


<感想>

 オメガバース3P、しかも運命の番というおもしろいお話でした。攻二人の関係性だったり国の情勢をめぐって一波乱あったりと飽きない展開が続き楽しかったです。

 オメガの発情を抑える薬があったおかげで差別とは無縁の環境で育った那月。しかしその薬は那月の故郷でしか作られておらず、島の外ではオメガは偏見と差別に晒されていました。

 そんな中でも差別意識をもたないアルファのアーロンとエミリオ。王太子らしく育ちの良いエミリオと、謎の仮面男性のアーロン、那月はそれぞれ別の場所で出会っているのにどちらも同じ香りがするらしく謎が深まります。

 那月が二人ともが運命の番だと認めてからも、すんなり3人で仲良く、とはならなかったのには驚きました。結婚の問題を抱えた以上、どちらかを選ぶよう王様に迫られた後はヒヤヒヤしました。

 ですがそこは運命の番、ハッピーエンドで安心しました。那月がはぐれてしまった仲間の船がどうなったのかずっと気になっていましたが、彼らも無事だったようでなによりです。

 それにしても、こちらのアルファふたりの忍耐力には頭が下がります。他のアルファたちはあんなにオメガへの耐性がない世界で、那月に対してずっと紳士だったアーロンとエミリオ。最後の二輪挿しにはむしろよかったねと攻の方を労いたいような気持ちになってしまいました。


<オススメ要素>

・運命の3Pオメガバース。


<関連作品>

・電子書籍(お試し読みができます。)

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