買った天使に手が出せない キトー(著)/北沢きょう(イラスト) 【小説感想】
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<登場人物>
(攻)ダイヤ・シダーム…富豪の次男。青い瞳、金髪。
(受)零(れい)…事故に遭い、18歳の姿で異世界に転生。32歳。
<あらすじ>
一人で妹を育ててきたものの、妹の結婚式の日に事故に遭い命を落とした零。気づけば若返った姿で異世界に転生しており、本人も気づかないうちに性奴隷として売られます。零を買った富豪・ダイヤは当然零に夜の相手を求めますが、性奴隷の自覚がない零はダイヤを優しく寝かしつけます。
<感想>
現世では苦労続きだったうえに理不尽な死を迎えてしまった零。転生した異世界では、零のお人好しで天然な性格がとにかくよい方へと転がっていってくれます。ひとりで頑張り続けた零への、死後ではありますがご褒美を見ているようでずっと微笑ましい気持ちでいられました。
零を買ったダイヤは元々は冷徹で遊び人だったらしいのですが、初日にあっさり零に寝かしつけられてからはすっかり溺愛攻に。個性溢れるシダーム家の人々さえも次々と虜にしていく零は無自覚天然が炸裂していて楽しいです。ダイヤの元愛人が登場してからはちょっとした事件に発展するものの、それすらも零のお人好しと人たらしな様子を再確認できるハッピーな結末で笑顔になれます。
どこまでもかわいらしく、ダイヤを悶絶させている零。タイトル通りダイヤはだいぶ我慢を強いられていて、しかしその分いよいよ零に手が出せるとなった時の暴走ぶりは拍手を送りたいほどでした。もちろん、翌朝には周囲からの冷たい視線がダイヤに注がれるまでがセット。零はあらゆる人々から溺愛されています。
零の妹のことがずっと気がかりだったのですが、巻末収録の番外編で触れられていて一安心でした。異世界転移って残された側の状況には触れないものが多い印象でしたが、こうして少しでも描写があると救われます。もう会えない人も、どこかで幸せでいてくれるとわかるだけで希望が持てると知りました。零の願いが叶ったのならとても嬉しいです。
<オススメ>
・元遊び人の富豪×無自覚天然。
<関連作品>
・電子書籍(お試し読みができます。)
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