新宿ラッキーホール 2 /雲田はるこ 【漫画感想】

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<登場人物>

 (攻)(受)桧山苦味(ひやま くみ)…AV製作会社「ラッキーホール」の代表取締役。元ポルノスター。38歳。

 (攻)(受)サクマ…ラッキーホール副社長。出演男優のスカウトをしている。元ヤクザ。46歳。


 (攻)レニ…ゲイビ男優。関西弁を話すハーフ。26歳。

 (受)斎木(さいき)…ラッキーホールの社員。苦味のファン。28歳。


 (攻)一青(いっせい)…彫り師の「彫り青」さん。

 (受)竜(りゅう)…サクマが以前いた目白組組長の跡取り息子。24歳。


<あらすじ>

 苦味の周辺に不穏な陰があるのを察知したサクマ。はじめは苦味のファンかと思い牽制していましたが、実はヤクザ絡み。サクマのヤクザとを関わりを断ち切りたい苦味はひとりでなんとかしようとしていますが……。


<感想>

 第2巻です。1巻からは約6年後のお話で、時の流れを感じさせる変化がそこかしこに見られました。裏表紙の美青年はどなたかしらと思ったら、成長した竜だったんですね。大きくなられて……(もはや親戚目線です)。

 今は抜けたといったところで、元ヤクザが新宿で風俗系の営業をしていれば、そちらの方面との関係はそう簡単には断ち切れなかったラッキーホール。これまではサクマがいろいろ動いてくれていたおかげでなんとかなっていたようですが、それを知らない別の組の若者・張が苦味にみかじめを請求してきます。

 張に目を付けられたこときっかけに、サクマを守りたい苦味と、苦味とは一生離れない覚悟のサクマ、それぞれが相手に内緒で行動を起こします。相手を巻き込まずに守りたいが故のすれ違い、愛の深さに萌えつつも切なかったです。

 ですがもう20年近くも一緒にいるふたりですので、危ない橋を渡るときはどんなときでも互いを守るため。そのすべてに恋人らしい甘さが潜んでいるように感じられます。

 レニ×斎木もしっかり絡みがあり、本当にネットアイドルになっていた斎木くんの女装はなかなかに攻めてました。それにしても、このふたりってまだ友達だったんですね。あと冒頭の登場人物紹介を眺めて改めて思ったのが、そういえばレニって斎木くんより年下だった……思い出した途端にレニを応援したくなりました。

 2巻で一番わかりやすい変化があったのが、若頭になっておそらく結婚もしていると思われる竜。立派な刺青を背負い再びサクマのもとに現れますが、当然振り向いてはもらえず。その後竜にも救いが見える展開があって心底安心しました。彫り青さんがきっと幸せにしてくれると信じています。

 前作に引き続きハードな展開もありつつ、長年連れ添った恋人感はすごく上がっていると感じました。ここまで自然にリバれる人たちってそうそういないんじゃないでしょうか。互いを守るために命をかけている大人たちのお話、すごくおもしろかったです。

 巻末はあとがきと、『このBLがやばい!2013年度版』初出の「Lucky Guy」が収録されていました。1巻の描き下ろしの直後のお話で、良いホテルの部屋に向かったふたりの様子が垣間見れます。


<オススメ要素>

・1巻の6年後のお話。


<関連作品>

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