マイ・リトル・ヴァンパイア /まさき茉生 【漫画感想】

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<登場人物>

 (攻)ヨエル…孤児の吸血鬼。不死身。

 (受)レイネ…人間。恋人を亡くした後、ヨエルを引き取った。26歳。


<あらすじ>

 恋人を亡くし天涯孤独となったレイネは、孤児院にいた不死身の吸血鬼・ヨエルを引き取り一緒に暮らし始めます。
 吸血鬼への偏見に晒されながらも、ヨエルとの生活はレイネに温かな気持ちをもたらしてくれます。しかし、レイネは夜になると孤独に耐えられず男娼を呼んでいました。


<感想>

 若くして恋人を亡くしてしまった人間と不死身の子供……この関係性がどこまでもツボに入り、大好きになった作品です。ヨエルは登場時は幼稚園児くらいの小さな子供ですが、レイネの血をもらって急成長、数ヶ月で青年の姿になるのでいろいろと安心です。

 ヨエルとは「いい友人」でいようとしていたレイネは、昼はヨエルのおかげで穏やかな生活を送れるようになります。しかし夜になると孤独を感じ、男娼を呼んでいます。ここは本命相手ではないとはいえけっこうしっかり描写されているので苦手な方は要注意です。

 あげくレイネは男娼に襲われてしまい負傷。その時にレイネが流した血を飲んだヨエルは急成長を遂げ、一気に青年の姿に。背丈もレイネを追い越したヨエルは、真正面からレイネに迫るようになります。

 一応中身も成長しているとはいっても、レイネからすればまだまだ子供のヨエル。吸血鬼の本能と戦いながら不器用にレイネに迫る姿はとてもかわいいです。

 それからこの世界では、吸血鬼に咬まれた人間は吸血鬼の仲間になるか死んでしまうかが運次第のようです。なのでどうしても立ちはだかる寿命の壁。けれどレイネの出した答えがなんとも美しいもので。これがとてもよかったんです。どうなったかが明確に示されているわけではありませんが、なんとなく大丈夫なんじゃないかと思えました。

 カバー下の2Pマンガも大変いい話でした。子供の頃の体験から言葉なんていらないと思っていたヨエル、ですがレイネに引き取られて変わったようです。親子のような兄弟のような、ふたりの不思議な恋人関係が浮き彫りになっていました。


<オススメ要素>

・不死身の吸血鬼×恋人を亡くした人間。


<関連作品>

・電子書籍(お試し読みができます。)

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