運命淫戯~ピンクのオメガと獣人王~ 西野花(著)/駒城ミチヲ(イラスト) 【小説感想】

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<登場人物>

 (攻)バルド…アルファ。獣人王。

 (受)ユアン…オメガ。珍しいピンクの髪。元男娼で、現在はS級ハンター。


<あらすじ>

 オメガのユアンは幼い頃に娼館に売られ男娼をしていましたが、現在はハンターとして難度の高い依頼をこなしています。お金の必要な事情を抱えるユアンに、しつこく迫り続けているのが、獣人王のバルド。その首には賞金がかかっており、ユアンはいつか仕留めてやろうと考えていますが……。


<感想>

 ギルドにハンター、魔物が登場するゲーム寄りのファンタジーな世界観、+オメガバースです。オメガのユアンの髪はきれいなピンク色、獣人アルファのバルドは黒髪が獣の耳のようにはねていて、人物描写もほどよいファンタジー加減です。

 現在は凄腕のハンターとして、周囲からは自由に暮らしているように見えるユアン。しかしオメガとして3ヶ月に一回の発情期からは逃れられず、時期がくると自身も娼館に通っています。そこでユアンが相手にしている男がほんのちょっとの登場にもかかわらずなかなかのインパクトがありまして。「石」という表現は初めてみました。こちらのモブは相当訓練されているとお見受けいたします。

 それから後半でユアンがバルドと遺跡攻略に挑むときには、なんともありがたいトラップが仕掛けられていました。オメガのフェロモンに反応して発動するらしいとのバルドの発言からこれはもしや……と期待に胸を膨らませていたところ。出てきてくれました、触手さん。期待通りのご活躍をありがとうございました。バルドを○道責めに導いてくれたのは触手さんだと思っています。

 全体のストーリーはオメガバースということもあって、ユアンとバルドの間には終始ゆるぎない気持ちが流れているように感じられました。その王道展開の中でちょこちょこ見られるお楽しみが意外なほどにツボをついてきてくれて、細かいところがとても印象に残った作品でした。


<オススメ要素>

・ファンタジーオメガバース。


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