ふたりの上司に手籠めにされています 西野花(著)/國沢智(イラスト) 【小説感想】

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<登場人物>

 (攻)仁科敬司(にしな けいじ)…営業部部長。39歳。

 (攻)水口保(みずぐち たもつ)…デザイン室チーフデザイナー。仁科と同じ大学。眼鏡。

 (受)川嶋羽琉(かわしま はる)…サラリーマン。


<あらすじ>

 会社勤めの羽琉は、学生時代の電車通学中に痴漢にあっていた過去があります。しかし当時の羽琉は恐怖を感じつつも身体だけは愉しんでしまったことがトラウマとなり、誰にも言い出せませんでした。
 社会人になって、羽琉は憧れの上司・仁科に告白されて付き合っています。けれど羽琉は過去のことを言い出せずに、仁科との関係を進めることができずにいました。


<感想>

 はじめから恋人同士なのは羽琉と仁科なのですが、仁科と学生時代から仲が良かったという水口も加わっての3Pになります。水口がちょっと変わった性癖の持ち主なため、3人でという関係はすんなり成立します。

 過去に電車で痴漢にあっていたのがトラウマとなり、仁科と一線を越えられずにいた羽琉。そんな悩みを水口に打ち明けそうになったところで仁科と出くわし、そのまま二人がかりで白状させられます。

 羽琉の告白を聞いたふたりは引くどころかむしろ妬けるといい、そこからはめくるめく肌色シーンに突入です。水口の方もだいぶ前から羽琉には目を付けていたといい、仁科とはちょっとの合図のみで合意に至った様子。この攻ふたりの関係性にも萌えました。

 仁科と水口があっさりと結託できていたのには訳があったのですが、それを知った羽琉がさらりと怒りをぶつけてきたのが大変良かったです。いつもは振り回されていた羽琉が、上司二人に対してバシッときめてくる瞬間は何度読んでも爽快です。

 國沢先生のイラストも大変よかったです。リーマン3人がすごくかっこいい。攻について少しモヤっとする過去があったりしましたが、イラストのふたりがかっこよすぎて気にならなくなってしまいました。


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作家(敬称略):バーバラ片桐、中原一也、西野花
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