僕たちがなくしたもの /名目古グリズリー 【漫画感想】
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「倒錯と純愛」(帯より)の対照的な中編が2作品収録されています。カバー裏で細かいキャラ設定が読めます。
『僕たちがなくしたもの』(表題作)
<登場人物>
(攻)矢吹光斗(やぶき らいと)…高校生。小さい頃に両親が離婚したため、父子家庭。見た目は遊び人。
(受)風間俊哉(かざま しゅんや)…高校生。普段は眼鏡の優等生。
山崎…俊哉と付き合うことになった女の子。胸が大きい。
<あらすじ>
俊哉と光斗は、光斗が父子家庭になった幼少期頃から身体の関係を持ってきました。互いをオモチャのように扱ってきた二人ですが、ある日光斗に彼女がいたことを知った俊哉は、こんな遊びはやめ、自分も彼女をつくると言い出します。
<感想>
ぱっと見で非常に美しい表紙だと思い、よくよく見てみたらすごいものが散らばっていて、気がついたらポチっていました。いざ実物を手に取ってみたところ、裏表紙までインパクト大でした。
光斗にちゃっかり彼女がいたのを知った俊哉は、7年間続いた関係に終止符を打とうとします。それまでは女の子に興味も湧かなかったものの、その気になるとあっさり彼女ができてしまいました。その彼女・山崎さんがかわいい上に巨乳なんですが、しっかり俊哉と致す場面もあるので苦手な方は要注意です。
光斗は表面上は俊哉の彼女づくりに協力しつつ、裏では別れさせようとしています。
そんな光斗の所業に気づいても、俊哉は互いに恋愛感情なんてないと言い切ります。が、本当のところはどうなんでしょうか。本当にお互いに気づいていないようにも見えるし、でも光斗に関しては俊哉への確かな執着が見られます。彼が涙を流すシーンがこれまた強烈なんです。まさに『倒錯』。夢に見そう。
主に俊哉の視点からの物語なので、光斗の本心ははっきりとは理解できませんでした。ただ光斗も言葉や表情で語っているので、わかる人には十分なのかもしれません。私の場合は裏表紙の光斗の表情、カバー裏と出版社ペーパーにある名目古グリズリー先生の短いコメントにかなり助けられました。なるほど、そうなるのですね、と。
『ハルとユキ』
<登場人物>
(攻)丸山大貴(まるやま だいき)…高校生。将来の夢が見つからない。
(受)ハル…謎の美青年。
<あらすじ>
将来の目標が決まらず、模試でもやらかしてしまったダイキは、優秀な友人たちと自分を比べて落ち込んでいます。
ひとりでの下校中、ご神木の下で脚を怪我した美青年・ハルと出会ったダイキ。一人暮らしが寂しいというハルのため、ダイキはハルのアパートに通うようになります。
<感想>
こちらは表題作とは打って変わって『純愛』ストーリーです。
謎めいた美青年・ハルとダイキは、主にハルのリードでまるで恋人のように仲良くなります。ダイキの人生相談にも親身になってアドバイスしてくれるハル。けれど、ハル自身のことや過去についてははぐらかされてばかりです。
悩んだ挙句ハルのことが聞きたいと伝えたダイキですが、そこにハルの知り合いらしき人物が現れ、逃げるようにその場を去ったハルはそれ以来音信不通になってしまいます。
ダイキの友人達の活躍でハルの居場所は突き止められるんですが、ハルの正体は意外なものでした。でもおそらくハルの正体云々よりも、ダイキをあんなふうに元気付けてくれていたハルが実は……というのが見所なのかなと思います。
全く異なる雰囲気の2作品で、どちらも大変楽しめました。
『ハルとユキ』でほっこりしてから改めて『僕たちがなくしたもの』を読んでみると、キャラクター達の表情の違いに圧倒されました。ほんわか笑顔から狂気を滲ませる泣き顔まで、どれもとても印象深かったです。
肌色シーンはどちらもすごいです。そこはさすがのピアスさんでした。
※紙本の帯に全サ情報がありました。
<全員サービス>
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<関連作品>
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