大富豪の花嫁 ~三兄弟のプロポーズ~ 水瀬結月(著)/DUO BRAND.(イラスト) 【小説感想】
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<登場人物>
(攻)鷹小路穂高(たかのこうじ ほだか)…鷹小路グループ総帥の孫で、次期総帥。長男。29歳。
(受)英石朔(はないし さく)…父親が社長の町工場勤め。26歳。
鷹小路光輝(たかのこうじ こうき)… 鷹小路グループ総帥の孫。世界的カリスマモデル。次男。27歳。
鷹小路比呂三(たかのこうじ ひろみ)… 鷹小路グループ総帥の孫。天才科学者。三男。25歳。
<あらすじ>
父親が社長の町工場で、家族と従業員を第一に考え真面目に働いている朔。周囲からも頼りにされていますが、そこへ突然、天下の鷹小路グループ次期総帥・穂高が金塊を携えて現れます。穂高がいうには、「時読み」の一族の末裔である朔に鷹小路家へ嫁入りしてほしい、とのことですが……。
<感想>
きらびやかな表紙イラストと「三兄弟」の文字からもしや4P?などと邪なことを考えてしまいましたが、わりと早い段階で攻は長男の穂高1人に確定します。町工場勤めで真面目に生きてきた朔が、セレブ三兄弟に振り回されつつも中身はブレずにむしろ冷静さを感じさせる姿が楽しかったです。
鷹小路家に伝わるファンタジーな伝説を信じている鷹小路グループ総帥・一徹の暴走により、朔の工場に金塊を持って現れた穂高。先祖の霊を鎮めるためとはいえ、朔だけでなく一徹の孫の穂高でさえも伝説を全く信じていないところが笑えます。なので最初は「花嫁役」として、ふたりとも割り切った同居生活がスタートします。
セレブな邸で快適な生活が送れるにもかかわらず、実家の工場のためにビジネスの勉強を始めた朔。癖のある次男や三男に振り回されながらも物事を冷静に見極めていました。この三兄弟、実は仲が良いというのが今まであまり見たことがない展開で新鮮です。短刀を持ち出す比呂三のマッドサイエンティストぶりがなかなかに度を越えていて、インパクト抜群でした。
鷹小路家には強烈なキャラクターたちがひしめきあっているのですが、主役の二人が落ち着いているので騒がしい感じはせずに最後まで楽しく読めました。とはいえ、穂高も情熱的な一面を見せてくれるので朔との恋愛もしっかり成就、いろんな要素がこんなにきれいにまとまっているお話ってすごいと思います。
<オススメ要素>
・セレブ長男×真面目庶民。
<関連作品>
・電子書籍(お試し読みができます。)
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