パンドラの告白 /和泉カズマ 【漫画感想】
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<登場人物>
(攻)阿左美翔平(あさみ しょうへい)…大学生。凌の過去を知っている様子。
(受)右京凌(うきょう りょう)…大学生。小さい頃の記憶が殆どない。
<あらすじ>
子供の頃に母親から虐待を受けていたせいで幼少時の記憶がない凌。大学生になり、自分のことを知っている様子の翔平と出会います。
仲良くしようと距離を縮めてくる翔平に苦手意識を持った凌は、一方的に突き放してしまいますが……。
<感想>
表紙のインパクトを裏切らない、メリバと呼ぶにふさわしい狂気と執着を見せていただきました。読む人によって感じ方は変わりそうではありますが、メインのふたりにとってはハッピーエンドに思えたので良い読後感でした(犠牲者は出ていますが)。
容赦ない虐待シーンで始まるものの、凌は記憶を閉じ込めてしまったようで一見すると普通の大学生です。そこへ、凌の過去を知っているらしい翔平と出会い、少しずつ記憶の箱の中身へと迫っていきます。
最初はワンコのようにかわいらしく尻尾を振って凌に近づいてきた翔平。その翔平が陰で見せる顔が次第に狂気を孕んでいく様はホラーのようでした。怖い。後半はもう笑顔すらも怖かったです。いい執着攻でした。
重い過去を背負い受を求めずにはいられなかった攻の狂気を描いた作品の中でも、ここまでやりきってくれたお話って貴重な気がします。だからこそふたりは今後はそれなりに明るい未来を歩いていけ……るかどうかは凌のがんばり次第でしょうか。
翔平が愛を貫いたおかげで多少の犠牲者が出ているのですが、そのうちの一人、前田くんがものすごく好みのビジュアルだったので彼の幸せもこっそり願っておこうと思います。
濃いめの絡みシーンも見ごたえがありました。紙本での修正は黒線のみで、それがむしろストーリーの暗さに一役買っているようないい修正でした。
<オススメ要素>
・狂気の執着愛。
<関連作品>
・電子単話版(お試し読みができます。)
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