シャングリラの鳥 Ⅰ /座裏屋蘭丸 【漫画感想】
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<登場人物>
アポロ…試情夫として雇われたノンケ。
(受)フィー…シャングリラの男娼。アポロの教育係。
ダグラス……アポロの大学時代からの知り合い。弁護士。既婚。
<あらすじ>
男娼たちが小鳥と呼ばれ、客よりも優先される娼館・シャングリラ。アポロはそこで、男娼たちのケアをする疑似愛人役として雇われます。ノンケのアポロは教育係となったフィーに手取り足取り教えられることになりますが……。
<感想>
ノンケ枠の試情夫として雇われたアポロと、アポロの教育係をすることになった男娼のフィー。ふたりともかなりの訳アリなようで、シャングリラでの楽しげな様子とシリアスな過去がちょうどいいバランスで織り交ぜられています。雰囲気が切り替わるたび、物語の中にぐいっと引っ張り込まれるような感覚を何度も味わえました。
金持ちの道楽ともいえそうなシャングリラですが、オーナーの美学は外観から仕事への向き合い方まで揺るぎなく、私の現実とは無縁な世界のはずなのに感銘を受けました。この徹底した美学が中にいる小鳥たちに自由を与えていると言えるのか、もしかしたら鳥籠のように枷となってしまうのではないか、穏やかに進んでいるように見えるストーリーから一瞬たりとも目が離せません。
特にフィーは状況に応じて見せてくれる表情が魅力的で、その度にハッとさせられました。モデルっぽいかっこよさの美青年かと思いきや、お仕事中はかわいかったり、狂気的な一面も見せてくれたり。ああずっと見ていたい。
対してアポロはフィーほどの表情の移り変わりはないものの、ダグラスの言葉がいい具合に効いていて、底知れなさを感じます。「本来のアポロ」にお目にかかれる時が今から楽しみで仕方ないです。
描き下ろしでは、ふたりの年齢が判明。明るいジャグジーでのじゃれ合いに年齢差を感じられて、本当にかわいかったです。
<オススメ要素>
・本来は情熱的なノンケ×シャングリラの小鳥。
<関連作品>
・電子書籍(お試し読みができます。)
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・シリーズ
(感想記事はこちらです)
・CD
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