俺は仕事ができない /ちしゃの実 【漫画感想】

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<登場人物>

 (攻)市ヶ瀬洸(いちがせ こう)…名鳥の高校からの後輩で現上司。

 (受)名鳥一希(なとり かずき)…28歳。仕事ができない。学生時代は誰もが憧れるバスケ選手だった。


<あらすじ>

 社会人の名鳥は、入社5年目にして自分の仕事のできなさを誤魔化せなくなってきました。
 かつては自分を憧れの眼差しで見つめていた元後輩の市ヶ瀬にまで叱られる日々。このまま給料をもらい続けるのも忍びないと考えた名鳥は、誰かに養ってもらおうと決意します。


<感想>

 基本みっちりと詰め込まれたギャグの中進んでいくのですが、時折出てくる名鳥や市ヶ瀬の心境が切なくてはっとさせられます。笑ったり時々しんみりしたり、変態(疑惑)の上司やホストの王に石油王が登場して終始忙しかったです。

 名鳥は漠然と「養ってほしい」と口にし、寄せられる様々な申し出にもまんざらでもない様子。それなのに市ヶ瀬のことだけは即断ってしまいます。

 なぜ……と思っていたら、昔自分に憧れていた後輩に情けない姿を晒したくなかったんですね。おちゃらけた態度ではぐらかしていても、市ヶ瀬だけには、という名鳥のプライドと執着が見えるようで、だれかこっそり市ヶ瀬に教えてあげてほしいです。

 当て馬(?)の面々もキャラが濃く、そこにこれでもかと小ネタがちりばめられ、そして本自体がかなり厚い。……読むのが大変でした。正直疲れてへとへとになりましたが、ものすごい満足感でおなかいっぱいです。とってもおもしろかったので、次はちょっとずつ、何回も読み返そうと思います。


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