からすの課長さまっ! /チドリアシ 【漫画感想】

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<登場人物>

 (攻)烏丸(からすま)…からすの課長。鳥黄泉市を管理している。

 (受)斑鳩ニトリ(いかるが にとり)…会社員。事故に巻き込まれて天国へ。享年24歳。


<あらすじ>

 友人のバイク事故に巻き込まれたニトリは、24歳にして命を落とします。死後さまよっていたところ、昔飼っていた文鳥に導かれ、たどり着いたのは鳥の天国でした。
 人の天国に送られそうになるものの、人よりも鳥が大好きなニトリはからすの課長・烏丸に懇願。どうにか烏丸の管理する鳥黄泉市で働くことになります。


<感想>

 スーツに身を包んだ鳥さんたちに目を奪われ、さらにはつり革や荷物置きにまでみっしりと描き込まれた鳥風景に、表紙だけで心までモッフモフにされてしまいました。裏にはペンギンに囲まれた丹羽も登場しています。もとは同人誌だった作品とのことで、先生のpixivで同人誌版が公開されているそうです。

 舞台は主に鳥の天国・鳥黄泉市なので、かわいい鳥がたくさん見られました。鳥のいないページはかなり少ないのではないでしょうか。どこから開いてもすぐにかわいいモフモフを拝めます。鳥黄泉市は地上都市をモデルにしているらしく、働く鳥達はスーツ姿、鳥の魂が工場で作られていたりして、かわいいとシュールがいい具合に混ざり合って癖になります。

 全体的にふわふわもふもふな雰囲気が流れていますが、鳥黄泉市は天国。前半はやわらかい関西弁のニトリとスパダリからす課長のラブラブお仕事BLなものの、後半でちょっと切ない展開が待っています。そもそもニトリは人間であることと、たまたま出かけた人間界で新たな事実が発覚、ニトリは課長と離れ離れになってしまいました。

 1人になったニトリと、それを見守る子ガラス・ヤタちゃんの描写がどちらもものすごくかわいいだけにかわいそうで、それはもう切なかったです……。

 みんながニトリのために行動を起こしたラストは優しくて感動的でした。その後の描き下ろし番外編も、ふたりの将来の幸せを思わせるいい幕引きでした。

 カバー下には漫画が2ページ収録されていて、鳥黄泉市での課長の日常を垣間見れます。


<オススメ>

・スパダリからす課長×関西弁鳥好き。


<関連作品>

・電子書籍(お試し読みができます。)

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