世界一初恋 ~小野寺律の場合12~イラスト集付き限定版 /中村春菊 【漫画感想】

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 12巻は『小野寺律の場合』が3話+描き下ろし、『雪名皇の場合』が1話分でした。カバー下漫画は高野さんが木佐さんに初めて会った時のお話が2Pです。


『小野寺律の場合』

<登場人物>

 (攻)高野政宗(たかの まさむね)…丸川書店エメラルド編集部編集長。

 (受)小野寺律(おのでら りつ)…丸川書店エメラルド編集部の編集者。


 清宮尚(きよみや なお)…海外でプロの写真家をしている。律が留学していたときの友人。

 灰谷(はいたに)…他社少年誌の編集長。高野とはライバルだった。


<あらすじ>

 香川旅行のツケがまわり、地獄進行中のエメラルド編集部。ロクな生活をしていない律を見かね、高野は強引に晩飯の約束を取り付けます。
 そんな時、律は丸川書店内で偶然留学中にルームメイトだった尚と再会します。泊まる場所が決まっていないという尚を自分の部屋に迎えた律でしたが、そこに高野が訪ねてきてしまいます。


<感想>

 私がBL界に引きずりこまれることになった、個人的に記念碑のような位置づけのシリーズです。初心に戻りたいとき、安心できるものが読みたいときなど、定期的にまるで儀式のように手に取りたくなります。

 灰谷さんの陰が消えない中、新キャラ・尚の登場です。尚はいい人そうな雰囲気ですが、勘違い失恋のショックで立ち直れなかった時の律っちゃんを見てきた人なので、高野さんが「嵯峨政宗」本人であると知ると敵意を向けてきます。以前の横澤さんのような(律っちゃん側の)立ち位置です。

 一方で灰谷さんの思惑もはっきりし、さらなる波乱の予感です。それから少しの登場でしたが、杏ちゃんがかわいくなってました。

 最後に高野さん宅に連れ込まれた律っちゃんが素敵過ぎました。まさか高野さんへの顔○が拝めるとは。私まで変な声が出ました。

 描き下ろし「№24.5」でも萌え滾りました。高野さんの眼鏡大好きなんですよ……。
 こちらのシリーズを読みながら毎回思うのが、「高野さんの眼鏡になりたい」。いつかこんなシーンがきてくれればいいなと密かに願っていたことを叶えていただきました。



『雪名皇の場合』

<登場人物>

 (攻)雪名皇(ゆきな こう)…美大生。ブックスまりもでアルバイトをしている。22歳。

 (受)木佐翔太(きさ しょうた)…丸川書店エメラルド編集部の編集者。31歳。


<あらすじ>

 お互いに忙しい日々が続く中で、久しぶりに会えた雪名と木佐。嬉しさのあまり廊下でキスをしていたら、木佐の知り合いらしき男が現れ怒鳴られてしまいます。
 木佐の昔の恋人かと思い追い払おうとした雪名ですが、実はその男は木佐の兄だと判明します。


<感想>

 こちらにも予想外の新キャラ・木佐兄の登場。職業はなんと弁護士です。職権を濫用し雪名のことを調べ上げ、木佐さんと別れるよう言ってきます。

 ですがそれも兄が弟を想うが故の行動。それを弟の木佐さんは軽蔑されていると勘違いしていて、兄弟仲は悪かったようです。

 雪名のおかげで誤解はとけますが、その前に兄に啖呵をきった木佐さんが猛烈にかっこよかったです。痺れました。



『世界一初恋★イラスト集 EXTRA』

<感想>

 限定版に付いてきたイラスト集です。全48P、描き下ろし漫画2P、あとがき1Pでした。

 イラストは世界一初恋シリーズのこれまでカラーイラストの一部を収録とのことです。

 このイラスト集の表紙絵はコミックス表紙の別バージョンだと思われますが、このイラストの全体絵といいますが、少し引いて見た感じのものが収録されていました。こちらだと高野さんの足の位置が絶妙で、律っちゃんがとても良い場所に座っているのがわかります。ひとりでにやけてしまいました。

 漫画では、おそらく本編でのシャワー後。律っちゃんの知らない間に服が全部洗濯されていて帰れない……というお話でした。ぶかぶかのカレ服(?)がいい味出してます。その後律っちゃんはどちらに向かったんでしょうか。高野さんのベッドだったら……いいな……。



<関連作品>

・通常版


・シリーズ


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