純情ロマンチカ24 /中村春菊 【漫画感想】

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<登場人物>

 (攻)宇佐見秋彦(うさみ あきひこ)…ウサギさん。超有名小説家。

 (受)高橋美咲(たかはし みさき)…大学4年生。


<あらすじ>

 冬休み中の美咲は、買い出しに向かう途中の駅で薫子と水樹に遭遇。さらに、困っている様子だからと声をかけた相手が、宇佐見の母親であることが発覚します。


<感想>

 美咲がお兄さんにどう認めてもらうかについてゆっくりじっくり解決策を模索し続ける中、ウサギ母の登場にはびっくりしました。美咲はやはり宇佐美家の人々を引き寄せるなにかを発しているのでしょうか。

 クリスマスを終えての年末、かなりキツイ印象のウサギ母の登場で一波乱くるかと身構えましたが、薫子さんによれば見た目通りというわけではないようです。ですがウサギさんの表情を見る限り、うまくはいっているようには見えません。そのあたりを自分のことのように心配している美咲が、ウサギさんの家族のことまで当たり前に考えるようになっていて感激でした。ふたりはもうすっかり盤石で、新しいステージに進み始めている様子に嬉しくなります。

 後半は年が明け、ついに孝浩に打ち明けるときかと美咲が焦るものの、さすがにまだ早かったみたいです。読者としては孝浩の気持ちも理解できるため、本当に難しい問題だなあとただ全員の幸せを祈ることしかできません。親代わりのブラコン兄って、実は宇佐美家よりも強敵なのではないかと思えてきました。そして今回も真奈美さんが本当にいい人でした。孝浩と結婚してくれてありがとうございます。

 本編の中盤には「純情ミックス」(「純情ロマンチカ編」「純情エゴイスト編」「純情ミステイク編」「純情テロリスト編」)が収録されていました。初詣でニアミスしていた人たちのそれぞれのお正月が垣間見れます。中でもミステイク組のその後が見られたのが嬉しかったです。倒れた井坂さんが無事でよかった……ポーカーフェイスの朝比奈さんがうっすら笑う瞬間が大好きです。

 描き下ろしは、子供のころの夢を見るウサギさんのお話でした。やはりウサギさんの回想は切ないものがあります。その分美咲がどれだけ大切かが伝わってきてしみじみしました。カバー下は鈴木さんと床で寝てしまうウサギさんの2P漫画で、ウサギさんの家は床まで気持ちよさそうで羨ましいです。


<オススメ要素>

・ウサギ母登場。
・それぞれの年越し。


<関連作品>

・シリーズ


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