＜登場人物＞
（攻）ティェンラン…白い鴆。鴆飼。
（受）リュイ…盗賊。
フェイ…元将軍。ツァイホンと暮らしている。
ツァイホン…毒が抜けて白くなった鴆。元は虹色の羽を持っていた。
＜あらすじ＞
毒を体内に溜め込み、美しい羽根になる鳥人の鴆。より強い毒で彩られた鮮やかな羽は鴆の誇りです。
国一の鴆飼といわれる白い鴆・ティェンランの噂を耳にし、軽い気持ちで盗みに入った盗賊のリュイ。あっさり捕まり処刑を待つ身となりますが、鴆に好かれる才を持つリュイはティェンランのもとで働くことになります。
＜感想＞
『鴆 ―ジェン―』、『極夜』（番外編収録）、『鴆 比翼の鳥』に続くお話で、フェイとツァイホン、リウシンとジーイエも登場していました。
鴆の羽は猛毒、本来なら人とは触れ合えない生き物ですが、ティェンランは毒を抜いた白い鴆。おかげで人間のリュイとも不安なく触れ合えるものの、元は鮮やかな深紅の羽を持っていたティェンランが毒を抜くに至った経緯が切ないです。シリーズ１冊目でも重要な立ち位置だった鴆飼・ランが回想に登場していました。ラン……鴆に優しすぎた、罪なお方です。
ランへの好意をこじらせてしまったのか、最初は殺伐とした印象だったティェンラン。ですがリュイへの気持ちを自覚してからは、まるで別人のようにかわいい上にとっても健気。鴆ってみんなすごく情熱的ですよね。どこまでも番相手のことを第一に考える鳥、こんなの惚れずにいられません。
そんなティェンランの気持ちを知ったリュイがまた泣かせるのです。フェイがなんとかしてくれるに違いないと信じていましたが、本当にラスト近くまでどうなるのかわからずハラハラさせられました。
そして最後の最後にとどめを刺されました。こんな素敵な後ろ姿を見せられて泣かずにいられましょうか……。改めてランの偉大さを感じた、美しい幕引きでした。
＜オススメ＞
・天眼を持つ白い鴆×盗賊。
＜関連作品＞
・電子書籍（お試し読みができます。）
BookLive!/Renta!/ひかりTVブック/コミックシーモア/ebookjapan/BOOK☆WALKER・シリーズ
（感想記事はこちらです）
『鴆 ―ジェン―』の番外編収録。（感想記事はこちらです）
（感想記事はこちらです）
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