<登場人物>
(攻)エル…美貌の青年。ユキの果樹園に迷い込んだ、高貴なお方。
(受)ユキ…果樹園の世話をしている。黒鳥。
<あらすじ>
人と鳥、両方の姿を持つ人々が暮らす天鳳界。そこで「伝説の農夫」から受け継いだ果樹園の世話をしているユキは、鳥になると黒い羽根になります。黒鳥は不吉だといわれる天鳳界では、人前で鳥になることができないユキ。なるべく人目につかないよう過ごしていましたが、ある日人形のように美しい青年が果樹園で寝ているのを発見します。
<感想>
「天の四界シリーズ」最終章は鳳王が治める天鳳界が舞台でした。若き鳳王様が雄大に空を舞うお話は最終章にぴったりで、姿や霊力の秘密がちょっとずつ明かされていくのもドキドキしておもしろかったです。シリーズなので既刊と世界観は共通しているものの、こちらの1冊からでも楽しめそうな印象でした。
ユキに人形かと思われるくらいの美貌を持つエルですが、いつでもお疲れのご様子。人間界からやってくる瘴気を浄化するのがかなり大変なようで、なんだか申し訳ない気持ちになります。なのでエルがユキと出会えて本当によかった。ユキはエルからすれば運命とも呼べそうですし、天鳳界や人間界にとっては救世主。もっと威張っても良さそうなのに、謙虚に鳳王を敬い続けるのがかわいいです。
ですがそのユキの敬虔な民ぶりが原因でエルとの距離が縮まらず、切ないすれ違いに。でもそのすれ違いが解消して気持ちが通じ合えばエルも世の中も救われてしまう展開には全力で拍手を送りたくなりました。世界は鳳凰の愛によって守られていたのですね。
エルとユキの関係がずっと「つがい」と呼ばれていた理由がわかり、同時にそれが「伴侶」になったときには切なさと感動が同時に押し寄せてきて大変でした。ユキを檻に入れなかったエルは、もしかしたら果樹園で出会う前からまだ見ぬユキを愛せていたのかも、なんてことを考えてしまいました。運命で繋がっているってこういう感じなんだなと思えて、じんわり湧いてくる萌を噛みしめています。
<オススメ>
・美貌の鳳王×不吉といわれる黒鳥。
<関連作品>
・電子書籍(お試し読みができます。)
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(感想記事はこちらです)
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