NightS /ヨネダコウ 【漫画感想】
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言わずと知れたヨネダコウ先生の短編集。改めて確認してみて、2013年ともうだいぶ前の発行だったことに驚愕しています。今読み返しても全く色あせていない、私にとって宝物のような一冊です。今さらな感じもしますが各話ごとに感想をまとめます。全部で3作品の収録です。
『NightS』(表題作)
<登場人物>
(攻)唐島真人…運び屋。28歳。
(受)穂積マサキ…若頭補佐。38歳
<あらすじ>
なんともミステリアスなヤクザ・穂積から仕事の依頼を受けた運び屋の唐島。自分よりも10歳も年上の穂積相手に大人の駆け引きをもちかけますが……。
<感想>
大好きなお話で何度も読み返しています。初めて読んだころはまだ裏社会モノになじみがなかったので穂積さんの正体がわかっても実はあまりよくわからなかったのですが。でもそのおかげ(?)で繰り返し読むことになり、その度に新しい発見があって毎回驚いていました。そして読めば読むほどに穂積さんの色気にやられ、唐島のかわいさにのたうつことになるのです。
『感情スペクトル』
<登場人物>
(攻)久郷…高校生。
(受)笛吹…高校生
仲屋…高校生。久郷の親友。
<あらすじ>
高校生の三角(?)関係のお話。久郷と仲屋は親友ですが、隣のクラスの笛吹が仲屋のことを好きだと知った久郷は、笛吹に協力を持ちかけます。
<感想>
始めは面白半分だった久郷が次第に笛吹に惹かれていき、立派に仲屋くんに嫉妬してみせる姿はもう本当にかわいいです。そして周囲がこんなにすったもんだしているのに、それにまったく気がつかない仲屋くんの素晴らしい当て馬っぷり。とても短いお話なんですが、これが一番好きになりました。
『リプライ』
<登場人物>
(攻)高見圭吾…車の営業。
(受)関…車の整備士。
<あらすじ>
営業のホープ・高見と整備士の関。“客にすら笑わない”といわれるくらい変わり者の高見ですが、一緒に仕事をしているうちに、関は彼のことが好きになっていきます。
<感想>
前編は関さん視点、後編で高見さん視点になります。この視点交代によって関さんだけでなく高見さんがどういう気持ちでいたかも明かされるんですが、ふたりの感情がすれ違っているのがわかって切ないです。でもこれがあるからこそ後編のさらに後の描き下ろし、『リプライのリプライ』でのハッピーエンド(を匂わせる描写)が心に刺さります。
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