可愛いから、許す。 髙月まつり(著)/八百(イラスト) 【小説感想】

記事内に広告が含まれています。


<登場人物>

 (攻)甲原和輝(こうはら かずき)…会社員。料理上手だが、片づけが苦手。36歳。

 (受)浅村守(あさむら まもる)…新人ハウスキーパー。料理が苦手。25歳。


<あらすじ>

 兄が社長を務める「浅村ライフサポート」で働く守。これまでは便利屋のような仕事をしてきましたが、初めてハウスキーパーとして派遣されることになります。
 依頼人は、会社員の和輝。拾った子猫の世話と家事を任され、割烹着に三角巾姿で奮闘する守でしたが、実は料理が大の苦手で……。


<感想>

 髙月まつり先生初読み作品です。先生が「遥か昔」に書かれたというお話を手直しした『可愛いから、許す。』と、書き下ろし『可愛いお前と愛しの週末』の2つの中編が収録されていました。

 文章が私にとっては読み慣れない感じで、最初だけ少し時間がかかってしまいました。視点が守と和輝で頻繁に入れ替わるのと、その中で主語が基本「守は…」「和輝は…」となる中で突然「彼は…」と人称表記が変わることがあったので、誰を指しているのかその都度確認してしまいました。冷静に読めばきちんとわかるようになっているので、これがあえての表記だと気づけたあとはむしろおもしろく感じられ、楽しめました。

 それからノリについても私があまりふれてこなかったタイプでした。テンション高く、細かいことは気にしない、問題が出てきても愛の力で即解決! な雰囲気は小説ではこれまでなじみがなく、とても新鮮でした。こちらも文章の方と同様、そうとわかればひたすら楽しい、元気が欲しいときに手に取りたくなるお話でした。

 内容は、新人ハウスキーパーとして派遣されたものの料理が壊滅的に下手な守が、(守には)優しい会社員・和輝(でもベッドの上ではドS)をそのかわいさでメロメロにするお話。

 もともと年上のお兄さんに優しくされるのに弱いという守。子猫の世話や掃除は完璧な腕前なのですが、料理だけは「最終兵器」を製造してしまうほどの苦手っぷりです。それでも、いつもなら料理が苦手な時点で付き合いをやめてきた和輝が、守があまりにもかわいいのでハウスキーパーとしての依頼をやめません。

 そんな守を可愛らしく見せているもののひとつが、仕事中の割烹着+三角巾姿です。表紙の守にキュンときたお方には全力でオススメ致します。私は最初は割烹着ってどうなんだろう……?と正直思っていましたが、これが本当によかったんです。仕事中だけでなく、そこそこ筋肉質な守の、下着もしくは全裸に割烹着だけというありがたいプレイも拝めます(完全に和輝の趣味)。おかげで新たな扉が開きました。八百先生の口絵イラストがまさにその割烹着プレイです。ありがとうございます。

 入り口だけちょっとつまずいてしまいましたが、とても楽しいお話でした。割烹着姿に萌えたのは初めてです。おそらく守の体格との絶妙なバランスで成り立っているのではないかと思います。ものすごい威力でした。


<オススメ要素>

・割烹着受。





コメント

タイトルとURLをコピーしました