後宮皇子 西野花(著)/座裏屋蘭丸(イラスト) 【小説感想】
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<登場人物>
(攻)フェンネル…第一皇子。次期王位継承者。金髪。26歳。
(攻)クライブ…第二皇子。エメリッヒ国師団長。24歳。
(受)メルヴィン…メル。現国王の息子だが、妾の子であるため「奥の院」に預けられていた。18歳。
<あらすじ>
メルは宗主国エメリッヒの現国王の息子でありながら、妾腹の子だからと「奥の院」に預けられ、「神の御子」として淫らな勤めを強いられています。メルにとっては気の重い仕事ながら、異母兄で正妃の息子であるフェンネルとクライブはとても優しく、メルの支えになっています。
しかし、ある日突然奥の院が解体されることに。居場所のなくなったメルは、連れて行かれた後宮でフェンネルとクライブに愛玩され、抱かれなければならないと告げられます。
<感想>
数年前に手に取った作品ですが、印象的な表紙に当時はダークなお話かな……?と思っていました。ですが、終始淫靡な雰囲気が漂いつつもとても読みやすく、安心して最後まで読み進められました。
18歳のメルは、妾の子であるために正妻の悋気を買ってしまい、生まれた時から奥の院で「神の御子」として慎ましく暮らしています。そこで仕事として強制されているのが、「望む者に、自らの体液を分け与える」こと。神の御子の体液は、女神の加護が得られると妄信されているようです。このメルの仕事シーンは短く本番もありませんが、望まない相手との諸々が苦手な方は注意した方が良さそうです。
そんなつらい役目を負わされながらも、メルはとてもいい子です。それは、正妻の子であるふたりの兄がメルにとても優しいから。ですが、ある日突然奥の院が解体されてしまうと、メルはクライブによって後宮に連れていれ、フェンネルとクライブに抱かれなければいけないと告げられます。
これはフェンネルとクライブがメルを守るため、彼らの母親と交わした取引だったようなのですが、メルのことが大好きなふたりの兄はこれでもかとメルをかわいがります。3P、乳首ピアス、青姦、衆人環視、などなど盛りだくさんです。「羽」を使うプレイを見たのはこれが初めてだった気がします。それはもう淫靡でした。
常に3人というわけでもなく、片方の兄とメルの2人きりで……なシーンもあり、それぞれのメルへの想いも語られています。フェンネルの結婚やメル自身の身分についてもひと悶着ありますが、メルの頑張りと凄いお兄様方のおかげでハッピーエンドです。
最後に、座裏屋蘭丸先生のイラストがどこまでも美しかったです。西野先生のお言葉を借りれば、カラー口絵では特に「幻想的な美しさ」を堪能できます。まさに耽美。いつまでも見ていられます。
<オススメ要素>
・2人の異母兄×不遇の弟。
・美しいイラストがとても合っています。
地雷注意:ほんの少しですが、受が望まない相手とのシーンがあります(本番はありません)。
<関連作品>
・電子書籍(お試し読みができます。)
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