仁義なき新妻生活 朝香りく(著)/三尾じゅん太(イラスト) 【小説感想】
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<登場人物>
(攻)郷島健吾(ごうじま けんご)…郷島組若頭。
(受)里海佳月(さとみ かつき)…里海組長男で元は組長候補だったが、組を守るため、姉の変わりに健吾に嫁いだ。
郷島凌也(ごうじま りょうや)…健吾の従兄弟。郷島組幹部。
里海亜月(さとみ あつき)…佳月の弟。高校生。佳月が健吾に嫁いだことで里海組次期組長になった。
<あらすじ>
もとは政略結婚だった健吾と佳月は、佳月が姉の沙月の代わりに嫁いできたことは周囲に隠しつつ、夫婦として暮らしています。そこへ突然、健吾の従兄弟の凌也が押しかけ、しばらく居座ることに。佳月が男だということは秘密にしておくため、佳月は家の中でも「妻・沙月」を演じ続けることになります。
<感想>
『仁義なき新婚生活』の続編です。前作がかなり気に入っていたので、発売を知ってからというものずっと楽しみにしていました。
二人のラブラブな様子は最初の1ページ目からうかがい知れます。まさに新婚。こういうの待ってました。
ところがそこに転がり込んでくるのが、健吾の従兄弟の凌也。健吾が嫌々ながらも家に入れるだけのことはあり信用できる人物のようですが、佳月が男であることは隠しておきたい、ということで佳月は24時間体制で妻を演じることに。さすがに疲れを見せる佳月ですが、良妻っぷりがすっかり板についてます。
意図せず凌也を翻弄する佳月に、健吾も気が気ではないんでしょう。ふたりの約束を破ってしまう健吾ですが、それも嫉妬故なのがわかるのでむしろ微笑ましいです。
本編の後に、短編『仁義なき晩餐会』が収録されていました。こちらは健吾視点です。
これまでも健吾の視点はちょこちょこあったのですが、この短編ではまるごと健吾の目線で語られるので、佳月がこれでもかとかわいく見えます。おかげで凌也じゃありませんが私まで新しい扉が開いたかもしれません。
主に佳月視点だった本編では、佳月のことは「男前元ヤン」というイメージで固まっていましたが、健吾側から見せられるとそのイメージは「愛され美少年」に。そうか、佳月は美少年だったのか……と、今さらながら新たな萌を滾らせています。
<関連作品>
・シリーズ
(感想記事はこちらです)
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