若旦那の拾いネコ /慧 【漫画感想】
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<登場人物>
(攻)峰松志信(みねまつ しのぶ)…田舎旅館の若旦那。和服美人。
(受)貴田和人(きだ かずと)…バリタチ。傷心旅行中。
<あらすじ>
恋人(だと思っていた相手)と職を一度に失い、傷心旅行に出た和人。ある決意を抱いて田舎の旅館を訪れますが、旅館の若旦那・峰松に計画を阻まれた上に手酷く抱かれます。
その後和人は旅館の「手伝い」を任され、地元の問題解決のために働くことになります。
<感想>
自称バリタチの和人、冒頭からかわいい彼氏にストレスをぶつける絡みシーンではじまります。本命以外とのアレコレが苦手な方は要注意なんですが、この貴重な受のタチシーン、後々効いてくる大切な場面でもありました。
しかも彼氏だと思っていたのは和人だけ、3年も付き合いのあったセフレは和人と真逆の男の娘と恋人になり笑顔で紹介してくる始末。しかも和人はふられる直前に仕事も辞めざるを得なくなっており、一度にすべてを失ってしまいました。ブラック企業勤めだったとはいえ、融通の利かないタイプの和人に味方はいなかったようです。
そして傷心の和人は田舎旅館へ。綿密に練った計画通り崖から飛び降りようとしたところを、旅館の若旦那・峰松に阻まれます。シリアスなシーンなんですが、峰松が華奢そうに見える身体で思いっきり和人を投げ飛ばしており、おかげで深刻さはマイルドになっていました。
旅館に帰った和人は、昼間とはまるで態度の違う峰松に抱かれます。かわいいネコが好きだと騒ぐバリタチ和人、手首を拘束されてネコにされていく過程はたまらないです。追いつめられていた和人がボロボロに泣かされる姿に萌えました。
その後、和人が任されたのは自殺志願者を止める手伝いをすること。この旅館の付近は自殺の名所と呼ばれているらしく、そういう目的の人たちがたくさん集まってくるため地域で深刻な問題になっていました。旅館同士で自殺を止めた数を競い合ったりしていて、コミカルなノリに見せつつもとても大変そうです。
和人も同じだったせいか、彼の行く先々にはそれはもう危なっかしい人達がたくさん現れます。もはやギャグになりそうな勢いで遭遇していました。この作品の中で和人は一体何人の人を救ったのでしょうか。
同時に峰松自身が抱えている事情についても次第に明らかになってきます。峰松のウサ晴らしで青姦された和人が我が身を振り返って反省していて、冒頭のセフレとのやりとりが思い出され妙に説得力がありました。
これまではひとりで抱え込んでいた者同士がぶつかりながらも歩み寄っていくところは攻×攻っぽくてよかったです。シリアスな問題もありますが重い雰囲気にはならずに楽しく読めました。
そんな中、峰松父と畑中さんには特に癒されました。カバー下でも活躍してくれて嬉しかったです。
ところで中羽さんってタチネコどっちなんでしょうか。元は峰松のセフレで今狙っているのは和人……すごく気になります。
<オススメ要素>
・美人和服若旦那×傷心バリタチ。
<関連作品>
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