九条せんせいの言いなり /たらふくハルコ 【漫画感想】

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『九条せんせいの言いなり』(表題作)

<登場人物>

 (攻)九条臨(くじょう のぞみ)…人気作家。頻繁に担当が替わる。眼鏡。

 (受)成川亮(なるかわ りょう)…新人編集。九条のファン。


<あらすじ>

 担当編集が頻繁に替わり、ワガママだと有名な人気作家・九条。そんな九条の担当をすることになった新人編集の成川は、訪れた九条の家で脅され殴られ強制的に奉仕させられます。ずっとファンだった九条のワガママぶりに幻滅するも、EDのはずの身体が反応してしまい……。


<感想>

 女性ファンの多い作家の九条先生は、ゲイであることを公表しています。それに対して成川は、彼女にふられたばかりのノンケです。ふられた原因は半年も勃たなかったから、というのがなんだかかわいそうに思えてきます。

 それが九条先生に痛い思いをさせられた途端に成川の下半身は復活……!はじめの九条先生は成川を脅すわ殴るわ下半身を踏むわでなかなかにひどい人。けれど表面上は嫌がる成川が、困惑しながらも気持ちよさげなのです。

 だいぶ無茶してくるなこの先生……と最初は思ったんですが、育った環境やゲイであることで苦労してきた九条先生の、子供っぽい甘えだったようです。それを一生懸命理解し受け入れようとする成川の健気さは目を見張るものがあります。少しずつ甘さの増していく絡みが毎度濃厚で見ごたえがありました。

 九条先生が小説家なだけあって、先生のセリフがどれも丁寧で美しく感じます。そんな先生から紡がれる言葉責めって、もともと先生のファンだった成川にとってたまらないんじゃないのかなと考えたら、成川が先生を好きになるのもわかる気がしました。



『美味しいセックスの楽しみ方』

<登場人物>

 (攻)諏訪(すわ)…大学生。加賀見の友人の後輩。

 (受)加賀見(かがみ)…料理教室の講師。タチ専。


<あらすじ>

 人が食べる姿が好きな加賀見は、友人が連れてきた後輩・諏訪の食べる姿に大興奮。出会ったばかりの年下大学生に毎日食事を振る舞う生活がはじまります。


<感想>

 たらふくハルコ先生の商業デビュー作だそうです。こちらは短編なんですが、すごくおもしろかったです。

 人が飯を食べる姿が好きという加賀見は、その日会ったばかりの年下大学生・諏訪の食事姿に心を射抜かれ、毎日食事を振る舞います。見た目は無愛想な諏訪は、たとえ食後でも加賀見のところにご飯を食べにやってくるかわいい人です。

 タチ専の加賀見は当然諏訪を抱きたい下心があり、諏訪の食事中に耐え切れなくなりついに手を出します。雰囲気を出すためとウィンナーを加えさせる姿がとてもエロい。

 そこからの形勢逆転、結局おいしくいただかれたのは加賀見のほう、となる展開がたまりませんでした。加賀見の性癖+食卓の上、というのもまたよかったです。



<オススメ要素>

・小説家×編集。
・よく食べる年下×料理教室講師(タチ専)。



※紙本の帯に全プレ情報がありました。

<応募者全員プレゼント>
『描き下ろしコラボ小冊子』
・100円切手
・『ロマンチックじゃモノ足りない』帯から切り取った住所カード2枚
・応募券2種(『ロマンチックじゃモノ足りない』『九条せんせいの言いなり』)を貼った記入済みアンケートハガキ(ハガキは『ロマンチックじゃモノ足りない』に封入)
 応募締切 2019年4月1日(月)当日消印有効


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