箍冬-Cotoh- 水原とほる(著)/高緒拾(イラスト)
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<登場人物>
(攻)岡林祐司(おかばやし ゆうじ)…組長代行として関東の新興勢力・白神組を取り仕切っている。
(受)沢田雪洋(さわだ ゆきひろ)…大学生。岡林と暮らしている。
恩田慶太(おんだ けいた)…雪洋の新しい世話役。22歳。
<あらすじ>
雪洋が岡林と出会ってから半年。
雪洋は現状に葛藤しながらも、岡林に惹かれる自分の気持ちを認めつつあります。ですが時折見せられる岡林の非常さに体がついてこられません。新しい世話係とも打ち解けられずに、雪洋は現実を忘れようと大学の研究に没頭します。
<感想>
たしか前作『夏陰―Cain』を読んでいる最中に購入ボタンを押したような記憶があります。ここまで貪るように読んだのは、後にも先にもこの2冊だけです。
前作のラストでどうにか気持ちの折り合いをつけた雪洋でしたが、岡林にはわかってもらえずに身体のほうが拒否反応を起こし、過呼吸になってしまいます。
これで岡林がちょっとは弱気になってくれるかと思ったんですが、やはり彼はブレませんでした。ほんの少し雪洋に優しくなったかと思いきや、最終的には大変に彼らしい対処方法でございました。雪洋が本当に死んでしまうんじゃないかと焦りましたが、結局ここが一番のお気に入りシーンとなりました。
その後の恩田さんがまさかの展開でした。恩田さんの気持ち自体はそれまでの言動でわかりやすかったんですが、ここまではっきりさせてきたことにとても驚きました。岡林が気づいていたんだとしたら、これははじめからずっと恩田さんに対して見せつけていたということになるんでしょうか。そう考えるとちょっとだけ見方が変わりました。
先生のあとがきによりますと、さらなる続編の可能性も0ではない様子。もうだいぶ年月が経ってしまいましたが、どうにか続きをお願いできないでしょうか……。
<関連作品>
・前作 (感想記事→夏陰―Cain 水原とほる(著)/高緒拾(イラスト))
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