竜結社と永遠の守人~ドラゴンギルド~ 下 鴇六連(著)/沖麻実也(イラスト) 【小説感想】

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<登場人物>

 (攻)サリバン…風竜。ドラゴンギルドの稼ぎ頭。約100歳。

 (受)リーゼ…ドラゴンギルド筆頭バトラー。


 ネロ・フーリオ・レンヴィートル…陸軍元帥。人間になりすましている魔狼。28歳。


<あらすじ>

 ネロが一斉蜂起を企てている式典の直前になって、誘拐されてしまったオリビエ。ネロにより知らない場所に閉じ込められてしまいますが、ドラゴンギルドを信じるオリビエは自力での脱出を画策します。


<感想>

 シリーズ10冊目・最終巻です。2015年から続いていた大好きなシリーズなので、終わってしまう寂しさも抱えつつ、美しく感動的な結末と、物語中での歴史が変わる瞬間を見届けられてとても嬉しいです。

 ネロにさらわれてしまったオリビエ視点で始まり、その後リーゼ、アナベルを通して最後の決戦の様子が描かれます。オリビエ奪還、式典の警固に加えてさらに明らかになっていくネロの計画……これがまさに「空前絶後の大事変」と呼ぶにふさわしい戦いで、あまりの緊迫感にただ息を詰めて見守ることしかできませんでした。

 両者多大な犠牲を払っての終結となった戦いでしたが、大悪党とされるネロの蜂起がなければ魔物狩りの終結が訪れなかったのも事実。その先の未来に求めるものが違ったがために立場が分かれた魔狼と竜たちですが、魔物たちを守るという目的は同じだったんだな、と考えるとネロへの切なさを覚えます。けれどそこはリーゼが胸に刻んでおいてくれると語られていて、すべての悪を孤独な魔狼一人に押し付けはしなかったラストに拍手を送りたくなりました。

 シリーズ中でこれまで主役を張ってきたキャラクターほぼ全員が活躍し、自分たちの信念を貫く姿は壮観です。彼らがこれからもそれぞれのパートナーと幸せに、長い時を生きていってくれることを願ってやみません。

 ストーリー、エロ、萌がこんなにバランスよく楽しめる完結済のシリーズって中々ない気がします。おもしろいファンタジーBL小説が読みたい!という方がいらっしゃったら、今の私はまず真っ先にこちらのシリーズをオススメすると思います。


<オススメ要素>

・シリーズ10作目。完結巻。


<関連作品>

・電子書籍(お試し読みができます。)

BookLive!/
ひかりTVブック/
コミックシーモア/
ebookjapan/
BOOK☆WALKER


・シリーズ












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