魔王イブロギアに身を捧げよドラマCD付特装版　/梶原伊緒　【漫画感想】

梶原伊緒

2021.02.252024.10.23

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魔王イブロギアに身を捧げよ【ドラマCD付特装版】

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梶原伊緒彗星社 2021年02月18日

＜登場人物＞

　（攻）イブロギア…イブ。ゲーム世界のラスボスだが、まだ覚醒前で見た目は幼い。

　（受）牛頭利晃（ごず）…ゴズ。社会のはぐれ者。転生してゲーム世界のモブに。

＜あらすじ＞

　ヤクザに撃たれ、気づくとゲームの世界に転生していた牛頭。モブキャラになった牛頭は子供の頃憧れていた魔王・イブロギアの暗殺を依頼されたものの、イブロギアはまだ覚醒前で姿は幼く、強大な魔力を持つために孤独を抱えていました。

＜感想＞

　単行本第１巻には、１～６話と描き下ろしが収録されています。表紙のかわいい方が攻で魔王（になる予定）のイブで、ごつい方が受のゴズさんです。裏表紙ではゴズさんがイブにお姫様抱っこされている超絶かわいいイラストが拝めます。これには性癖撃ち抜かれました、ありがとうございます。

　ゴズさんはもともと社会のはぐれ者で、性格は見た目通りの男前なようですが子供の頃からゲーム内の魔王に憧れていたというちょっとアレな一面もある様子。孤独なイブを守ってくれるかっこいいシーンから、たまにイブを怒らせては狂喜乱舞したりとギャップがとても魅力的です。そんなゴズさんがイブの下で喘いでくれるなんて、なんという大サービス……！ゴズさんにとってはイブはずっと憧れだったというのもあって、出会ったばかりでも心底惚れているのが伝わってきます。

　イブも将来は魔王様なだけあり可憐な容姿なのに非常に強く、ゴズさんを軽々と抱えられるすごい人です。竜は羽虫呼ばわりだし、羽虫を墜としたのだってゴズさんとのため（このシーン大好きなんです）。魔力を使っての繊細なプレイなんてもう凄すぎるとしか言えません。

　ふたりはゲームの中では魔王とモブなので、ゴズさんの記憶通りに進めば勇者に倒される結末が待っていることになります。でも、少しずつ異なる方向に進みだしてもいるようなので、今後ふたりの運命がどう変わっていくのか期待が募ります。

　描き下ろしは「2.5話」で、村を出た直後のイブの心境が描かれていました。それでも……とゴズさんへの想いを新たにするイブ。強くて健気なイブに心打たれるいいお話でした。

『特装版ドラマCD』

＜キャスト＞

　（攻）イブロギア…堀江瞬

　（受）牛頭利晃…佐藤拓也

＜感想＞

　単行本の１～２話が音声化されていて、約２７分、全２トラックです。原作にかなり忠実で、たまにセリフが足されている部分があるかな、くらいの印象です。

　まずBGMがぴったりでした！ゲームの世界に転生、という雰囲気がすごく感じられて楽しいです。

　佐藤さんのゴズさんもこれがもうさすがのゴズさんでした。体格のいい感じが伝わる語りから、周囲を威圧、圧倒する凄み、でもイブに対しては優しさが溢れていたり。さらにはベッドでの押し殺すような喘ぎの間に入るイブへの囁きが優しい上に色っぽい。そして村人たちへ啖呵を切るシーンなんか超絶かっこいいです。すごいふり幅で耳が幸せでした。

　堀江さんのイブも「はわわっ」てなってるときと魔王モードとのギャップがすごくてイメージぴったりのかわいさでした。そしてゴズさんに負けないくらい喘いでくれるとても良い攻。直前までずっとかわいいからの「消し炭にしてやる」の切り替わりにはやられました。これは惚れる。

　ギャップのあるキャラクターがどちらも巧みに演じられていて、３話以降のあんなシーンやこんなシーンもぜひ音声で聞いてみたくなりました。

＜オススメ＞

・覚醒前のかわいい魔王×ガタイのいいはぐれ者モブ。

＜関連作品＞

・電子書籍（お試し読みができます。）