毒を喰らわば皿まで 十河(著)/斎賀時人(イラスト) 【小説感想】

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<登場人物>

 (攻)ヨルガ・フォン・オスヴァイン…王国騎士団長。

 (受)アンドリム・ユクト・アスバル…元・悪の宰相。見た目は20代の42歳。


<あらすじ>

 娘が王太子から婚約を破棄された瞬間に、前世の記憶を思い出した宰相・アンドリム。そこで自分がかつて20代で亡くなった日本人男性であり、今いる世界が前世でプレイしていた乙女ゲームの世界であることに気が付きます。シナリオ通りならばこの先自分の身に待ち受けるのは破滅しかないと悟ったアンドリムは、決められたエンディングを回避するため、逆襲の準備を始めます。


<感想>

 すっごくおもしろかったです!!300ページを余裕で超える分厚い本でしたが、のめりこみ過ぎて終わってしまうのが寂しいと感じるくらいでした。アルファポリス第7回BL小説大賞の読者賞を受賞しての単行本化だそうで、帯の「WEB BL読者圧倒的支持」の煽りに何度も頷きながら楽しく読み進められました。

 主人公となる元・悪の宰相アンドリムの魅力的なことといったら……!根っからの悪人で、やることなすことすべてが策略。自分と自分の娘を陥れた者への復讐は容赦なくえげつないほどなのに、それを淡々とやってのけるアンドリムにどうにも惹かれてしまうのです。攻となるヨルガでさえ騙されているというのに、ふたりの恋路を見ていると応援したくなってしまうのは何故なのでしょうか。私自身もアンドリムの人心掌握術にまんまと嵌められている気がしてなりません。

 賢者の末裔でもあるアンドリムが世界のシナリオを手にしてしまったらもう無敵。次から次へと陥落していく攻略対象たちに同情しつつも、いつの間にか喜んでアンドリムの手駒にされている様子には読んでいて爽快感が勝ります。そんなアンドリムがヨルガの下でだけは色っぽく喘いでくれるって、ヨルガもたまらんだろうなと考えてはニヤニヤが止まりません。

 ラスト1行まで終わらない復讐に目が離せず、読み終わってしまった今はサイトで連載されている番外編に夢中です。カバーと冒頭のキャラクター紹介で拝めるイラストはとても美しく、何度も眺めまわしてしまいました。


<オススメ要素>

・王国騎士団長×腹黒宰相。


<関連作品>

・電子書籍(お試し読みができます。)

BookLive!/
コミックシーモア/
ebookjapan/
BOOK☆WALKER


・シリーズ
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コメント

  1. 十河 より:
    うわあぁあぁあありがとうございますありがとうございます……!!
    うっかりみつけてしまった十河です (/∀\*)
    褒められて伸びるタイプと自負しておりますので、本当にありがたいですーー!!
    続きも頑張って書いて行きたいと思っておりますので、応援頂けると嬉しいです!
  2. 空き瓶  より:
    先生ありがとうございます!!
    まさかコメントいただけるとは……嬉しくて舞い上がっていますヾ(*´∀`*)ノ゛
    大好きになったお話と魅力的なキャラクターたちに今もどっぷりハマって抜け出せません、
    素敵な世界に出会わせていただき感謝です(♡ >ω< ♡)
    続きも楽しみです、これからも応援しています!
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