毒を喰らわば皿まで ~竜の子は竜~ 十河(著)/斎賀時人(イラスト) 【小説感想】

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<登場人物>

 (攻)ヨルガ・フォン・オスヴァイン…王国騎士団長。アンドリムの番。43歳。

 (受)アンドリム・ユクト・アスバル…元・悪の宰相。見た目は20代の47歳。前世の記憶がある。


<あらすじ>

 アンドリムが前世の記憶を取り戻し自分の運命を変えてから五年が過ぎた頃。相談役として頼られ仕事が減らないアンドリムのもとに、騎士団長ヨルガが帰宅後倒れたと連絡が入ります。オスヴァイン邸に駆け付けたアンドリムでしたが、ヨルガの身体に異常はなかったものの、十年分の記憶が抜け落ちていることが発覚。アンドリムは再び運命に立ち向かう決意を固めます。


<感想>

 シリーズ4作目、今回もとんでもなくおもしろかったです。ボリュームたっぷりなのに先が気になりすぎてあっという間に最後までたどり着いてしまい、満足感とともに読み終えてしまった喪失感に呆然としています。こんなに夢中になれる作品に出会えて幸せです。

 作中では、1巻でアンドリムが前世の記憶を得てから5年が経過しているものの、彼は今でも相談役として頼られ影響力がある様子。ご本人は不服そうですが、これまでの功績を考えれば納得以外ありません。そして今回は番のヨルガが実害を被ったとなれば、アンドリムの活躍に期待値は上がる一方です。

 それにしても、ヨルガとの絆そのものともいえる記憶が奪われてしまったのはやはり切なかったです。そんな状況でも悲しげな感情は一切見せずに、冷静に問題解決に一直線なアンドリムがかっこよくて、その姿がさらに切なさを煽ってきます。ヨルガは愛されてますね。これまではどちらかというとヨルガの方が愛情(と執着)表現がわかりやすい印象だったのですが、今回の騒動を通してアンドリムの愛もみっちり教えていただけた気がします。

 最後のタイトル回収にはゾクゾクしました。竜の子は竜、本当にその通りで清々しかったです。アンドリム親子がますます大好きになりました。


<オススメ>

・シリーズ4作目。
・王国騎士団長×腹黒元宰相。


<関連作品>

・電子書籍(お試し読みができます。)

ブックライブ/
コミックシーモア/
BOOK☆WALKER


・シリーズ
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