恋と絵描きと王子様 松幸かほ(著)/古澤エノ(イラスト) 【小説感想】
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<登場人物>
(攻)メル…テーブルワインの精。長身でうるわしい顔立ち。
(受)新城奏多(しんじょう かなた)…ゲーム会社のデザイナー。和鷹の大学時代の後輩。25歳。
藤木和鷹(ふじき かずたか)…ゲーム会社の元社長。現在は田舎でカフェを経営。
<あらすじ>
ゲーム会社で働く奏多は、転職前の無理がたたり体調を崩します。大学時代の先輩が住む古民家で静養となりますが、出迎えてくれたのはまるで王子様のような青年・メルでした。
他の個性的な同居人たちも温かく、彼らと穏やかに過ごすうちに自分を取り戻していく奏多。一番自分の面倒を見てくれたメルに惹かれていくものの、メルは大きな秘密を抱えているようで、なかなか距離が縮まりません。
<感想>
『恋と小梅とご主人様』続編です。続きといってもメインとなる奏多とメルはどちらも初登場で、前作のキャラたちが主役を囲んで応援してくれる楽しいお話でした。彼らにまた会えて嬉しいです。
ブラック企業に就職してしまい、危ない状況だったところを偶然再会した先輩に引き抜かれ転職した奏多。ですが負った傷は深く、現在も追い詰められている様子に目を背けたくなる場面もありました。
そんなギリギリの奏多をゆっくり癒してくれるのが、和鷹とゆかいな酒の精たち。変わらず緩い和鷹、天使でかわいい小梅、ツンデレに拍車がかかってきた紫、などなど皆さん元気そうで何よりです。みんながそれぞれの方法で奏多を気にかけてくれるので、誰の心にもひとつは沁みるものがあるのでは。メルとランタン片手にスウェットでナイトピクニックなんて、ロマンチックそのものです。
奏多に嫌がらせをしていた上司はすごくヤな人でしたが、それなりの制裁がなされたと思われるので、スッキリしました。和鷹の容赦のなさが際立っていてより好きになります。
紳士で王子様なメルが陰で悪態を吐く瞬間だったり、気持ちが通じた途端にとても童貞とは思えないテクニシャンに切り替わるのは見ていてすごく楽しいし萌えました。奏多の前ですべての事情が明らかになる日はくるのでしょうか。そのあたりは背後に和鷹の気配を感じるので、奏多だけでなく小梅のことも私は心配です。
カバー下には、イラストにも少し登場していた画伯たちの作品が収録されていて笑いました。私は紙本はカバーを外して読むので、本を手に取る度に目に入ってきて大変です。
<オススメ>
・コンプレックスを抱えた王子様×静養中の元社畜。
<関連作品>
・電子書籍(お試し読みができます。)
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