毒を喰らわば皿まで 箱詰めの人魚 十河(著)/斎賀時人(イラスト) 【小説感想】
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<登場人物>
(攻)ヨルガ・フォン・オスヴァイン…王国騎士団長。アンドリムの番。
(受)アンドリム・ユクト・アスバル…元・悪の宰相。見た目は20代の45歳。前世の記憶がある。
<あらすじ>
アンドリムが前世の記憶を取り戻してから3年を超えた頃。現国王の婚礼が執り行われることとなり、パルセミス王城には周辺国から多くの贈り物が届きます。その中に混じって正体不明の木箱が運び込まれ、箱が開いて姿を現したのは人魚を思わせる美しい少女。よくないものを感じ取ったアンドリムは、少女と送り主について探り始めます。
<感想>
シリーズ3巻、1作目からずっと夢中になっている作品で、さらなる続きが読めてとても嬉しいです。300ページ超えにもかかわらず、息つく間もなく突き進む物語。本を閉じるタイミングがわからず、やはり寝不足になりました。読後の興奮が冷めないままに書いているので支離滅裂な感想文になる自信があります。もう本当に、すごくおもしろかったんです。
これまでに登場していたノイシュラ、タイガ、トキワやヨイマチも巻き込んで、持ち寄られた一見バラバラに見える伝承や童話の数々。そして各国や前世にまで渡っていたすべての話が終盤で一気に繋がっていく……アンドリムの頭の中は一体どうなっていらっしゃるのでしょうか。彼の快進撃は、見ていて次第に怖くなってくるほどです。怖いのに、そのあまりの美しさに目が離せない。アンドリムに心酔していくキャラクターたちって、こんな心境なのかもしれません。
最後のアンドリムの選択も、ものすごく考えさせられました。ですがこれがあってこそ、1巻のラストに至るのだと私は勝手に思っています。ちょっと冷静になってみれば誰も幸せになっていない気がするのに、物語の完成度、繋がりの美しさに惚れ惚れし、満足感に浸っています。
<オススメ>
・シリーズ3作目。
・王国騎士団長×腹黒元宰相。
<関連作品>
・電子書籍(お試し読みができます。)
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・シリーズ
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