『おおきい小竹とちいさい武田』
<登場人物>
(攻)小竹瞬(こたけ しゅん)…高校生。巨人族。赤い実を食べて普通サイズになった。
(受)武田利一(たけだ としかず)…普通サイズ。森の研究所で働いている。
森(もり)…巨人族。小竹の友人。赤い実のことを知っていた。
大橋カズヤ(おおはし かずや)…普通サイズ。武田の友人。
<あらすじ>
赤い実を食べて体が小さくなった巨人族の小竹。ずっと眠り続けていましたが、6年経って目を覚まします。
普通サイズになった小竹は、巨人族の家よりも都合のいい武田のアパートに居候することになります。
<感想>
いろいろありながらも上巻でハッピーエンドを迎えた小竹と武田のその後です。小竹は高校生のまま、武田は社会人になっていますが、熱く想いあっているふたりにはあまり問題にはならないようです。
小竹と武田はもうずっとラブラブエロエロなんですが、時折昔を思い出したり大橋とすれ違ったりと、ふとした瞬間に上巻の切なさが漂います。武田の涙が凄すぎて、戸惑いつつも笑ってしまいました。あとはふたりがデートで鑑賞していた映画がものすごく気になります。
短編で『森という男』が収録されていました。森が想像以上に偉い人だったので驚きました。それもすべて小竹のためだったのかと思うと切ないです。これは武田も一生頭が上がらないですね……。
『大橋と三宅』
<登場人物>
(攻)大橋カズヤ(おおはし かずや)…普通サイズ。武田の友人。25歳。
(受)三宅隆三(みやけ りゅうぞう)…普通サイズ。武田に酷似している。28歳。
<あらすじ>
大橋は武田への想いを捨てきれず、薄明かりのバーで黒髪の男に酒を奢ってはお持ち帰りしていました。そうして出会ったのは、武田にあまりにも酷似している三宅。ふたりは半同棲するまでの仲になりますが、三宅は自分に似ているという武田のことが気になっています。
<感想>
上巻で武田に横恋慕していた大橋のお話でした。お相手は、武田そっくりな三宅。半同棲するようになってからも自分に似ているらしい武田の存在を意識し、こっそり本人を確認しに行ったり大橋のためにわざと武田に似せてみたりと健気で一生懸命な姿がかわいいです。
重い実先生の作品を読むたびに思うのですが、登場人物たちが自分の恋愛感情に気づいたり、相手にそれを伝えたりするシーンがいつも本当に素敵です。三宅の大橋への想いはそれはもう強くストーカー並みといっていいほどですが、涙ぐましいほどに健気で、大橋が絆されるのも必然に思えます。
大橋の気持ちがどこまで三宅に向いていたのかは途中までわからなかったのですが(三宅視点が多かったので)、最後の方できっちり大橋が言葉にしてくれます。『おおきい小竹とちいさい武田』12話で小竹が最後に願っていたことが叶えられそうな展開になって、嬉しかったです。
<オススメ要素>
・上巻のふたりの甘いその後。
・当て馬救済。
<関連作品>
・電子書籍(お試し読みができます。)
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・上巻 (感想記事はこちらです)
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