綺麗にしてよ /さちも 【漫画感想】
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<登場人物>
(攻)杉村学(すぎむら まなぶ)…清掃業。ワケあり。39歳。
(受)原大(はら だい)…高校生。面倒くさがり。
<あらすじ>
面倒くさがりが高じて、人と距離を取るため高校でヤンキーデビューした原。思惑通り学校では周囲から遠巻きにされ、順風満帆な高校生活を送っていました。
ところが、ひとりきりになれる絶好の秘密基地だと思っていた旧校舎裏に、毎週金曜日になると清掃業者の杉村が現れ日向ぼっこをしていきます。干渉してこない杉村との時間は、原にとって次第に居心地の良いものになっていきますが……。
<感想>
電子配信されていた1~3話に、雑誌掲載の『綺麗にしてよ~AnotherSide~』、描きおろしの『綺麗になるよ』『あとがき』が収録されています。
ひとりでいたいがためのヤンキーデビュー、という発想にこれは新しい……と驚かされました。恵まれた高身長に金髪のおかげで、原の「ポジティブボッチ」計画は大成功……したかに見えます。
しかし所詮はなんちゃってヤンキー。悪目立ちしてしまったために怖い上級生から目をつけられ、嫌がらせを受けることに。
そんな原を人知れず守ってくれていたのが、清掃業者として高校に出入りしていた杉村でした。元は八方美人だったものの、ワケありなために今は寡黙でほぼひとりで仕事をしている杉村。原がひとりで過ごすために見つけた秘密基地が被ってしまいますが、干渉してこない杉村に原は興味を持ちます。
人との関わりが面倒だからといいつつ、結局それは寂しさの裏返し……大人の杉村に受け入れてもらえた原が、最終的には金髪をやめていてさらに驚きました。
後半は自称オッサンの杉村サイドのお話。暗い過去を背負う杉村は、青春真っ盛りの原の眩しさに目がくらんでいるようです。加齢臭を気にする姿がかわいいです。
しかし明るく成長していく原のおかげで杉村も救われている様子。自己紹介がわかりやすくポジティブになっていくのが、見ているこちらまで明るい気持ちにしてくれました。
互いに良い影響を与え合い、おかげでふたりとも周囲と打ち解けられるようになったようです。シリアスな事情を抱えていても、いい相手にめぐり会えれば一緒に乗り越えていけるかもしれないと思わせてくれる、希望溢れるお話でした。
<オススメ要素>
・ワケあり清掃員×なんちゃってヤンキー。
<関連作品>
・電子書籍(お試し読みができます。)
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