皇帝と怪物 /akabeko 【漫画感想】
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<登場人物>
(攻)ウトサ…初代皇帝。500年眠り続けていた、不死身の怪物。
(受)タオ…43代目皇帝。
<あらすじ>
イセの国の皇帝となったものの、宰相からは幼帝扱いを受け実質は傀儡でしかないタオ。友人の命も守れず己の無力感に打ちひしがれたタオは、怪物が眠っているといわれる霊廟の棺を開けてしまいます。
<感想>
500年前の初代皇帝に出会い、まだ幼い43代皇帝が成長していく姿にすごく萌えました。どんなに自分の国を想っていても幼いが故に無力なタオにとって、自力で国をまとめ上げた初代皇帝のウトサはさぞ大きく偉大に見えたことでしょう。ウトサに軽々抱き上げられたタオがしがみつく様子が本当にかわいくて。戦っても強いウトサは当たり前にタオを守る騎士様みたいでかっこよかったです。
悪政を敷く宰相のもと国を巡る争いが勃発しますが、勢力の構図はわかりやすく混乱なく読めました。そして身を挺してタオを守ってくれたウトサとしばしの別れ……皇帝として強くあろうとするタオはずっと大人びて見えていましたが、さよならをいわれたときの泣き顔はおそらく年相応で、切ないのにかわいくて心臓鷲掴みにされました。
その後、時を経て凛々しい青年に成長を遂げたタオ。まさか皇帝の座を譲ってしまうとはびっくりでしたが、それもタオが大人になりウトサの言葉を理解したためだったのには納得でした。異質が許されないのはいつの世も同じですね……。
タオと離れただけでウトサが怪物になっていたのには、同情しつつも萌えてしまいました。500年の眠りから覚めたときはここまで怪物っぽくなかった気がするので、ウトサの中でタオの存在がそれだけ大きかったんじゃないかと思えてきます。タオと出会って離れたことが、ウトサを「孤独な怪物」にしてしまったのですね。再会できて本当によかったです。
描き下ろしもすんごくいいお話でした。見るたび美しく成長しているように見えるタオ。そんなタオのことがウトサもかわいくてしかたないのでは。一緒に老いるのか、それともふたりで永遠に生きるのか、最後の言葉がロマンチックですごくいい幕引きだったなあと感じます。
<オススメ>
・500年前の初代皇帝×43代幼帝。
<関連作品>
・電子書籍(お試し読みができます。)
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