罫線上のカンタータ /早寝電灯 【漫画感想】
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<登場人物>
(攻)坂上葉治(さかがみ ようじ)…漫画家サカガミヨージ。大学生の頃から描いている。
(受)古賀爽人(こが さわと)…葉治の大学の1つ上の先輩。常に手袋をしている。
皆戸蒼爾(みなと そうじ)…大学生。二次小説を書いている(PN.港)。
周防あける(すおう あける)…専門学生。二次漫画を描いている(PN.スオ)。
<あらすじ>
大学に通いながら漫画を描いている葉治は、徹夜明けの飲み会で酔いつぶれたところを介抱してくれた先輩・爽人に恋をしています。爽人がいつも手袋をしているのが気になっている葉治でしたが、あまり自分のことを話さない爽人にあえて聞かずに過ごしていました。
<感想>
手紙を軸に繋がる2組のお話でした。それぞれのエピソードが交互に展開され、時代も前後するのですが混乱なく読み進められました。最後まで読み終わった後は、何がどう繋がっていたのかをもう一度読み返して確認したくなります。手紙を書くのが苦手だったとしても、気持ちを文字にして繋がりを持つことが改めて素敵に感じられました。
葉治は大学に通いながらすでに漫画を描いていて、爽人と出会ったあたりに描いていた作品が数年後の港さんとスオくんの出会いのきっかけになっていました。2組に直接の面識はありませんが、不思議な繋がりを感じるたびにじんわりと優しさが胸にしみてくるような気がします。
葉治の描いた漫画「岸辺の手紙」もまたすごく素敵で。小出しに語られるだけなのに、港さんとスオくんを魅了してやまないのがとても伝わってきます。読者に「ほとんどラブレター」といわれBLに目覚めさせるきっかけになっていたりして、どれだけすごい話を描いていたんだヨージ先生……そりゃ爽人の心も動くよなとひたすらに頷くしかありませんでした。
SNSがなければ訪れなかった出会いもあり、現代的なものを否定せずに、距離が近づいてから古風な手紙の良さが効いてくる展開に感激しています。上手く書けなくてもいいから、大切な人への気持ちを文字にして手紙に残し、そして伝えてみたくなりました。カバー下に収録されている時系列が親切で、こちらを眺めながら読み返すのも楽しかったです。
<オススメ>
・手紙で繋がる2カップル。
<関連作品>
・電子書籍(お試し読みができます。)
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