ヤクザに永遠の誓いを迫られています 稲月しん(著)/秋吉しま(イラスト) 【小説感想】

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<登場人物>

 (攻)柏木浩二(かしわぎ こうじ)…常盤会系柏木組組長。29歳。

 (受)秋津比呂(あきつ ひろ)…大学3年生。顔が整っていることに自覚がある。20歳。


 朝霞亮(あさか りょう)…大学生。比呂の中学からの親友。家がヤクザで、後継者。

 朝霞友喜(あさか ともき)…亮の従兄弟。関西弁の中学生。


<あらすじ>

 柏木の妨害により就職活動が一向に進まない比呂は、自分の将来について真剣に悩み出します。そんな時、関西で行われる常盤会の会合に、柏木が比呂を連れていくと宣言。ついでの旅行につられて同行した比呂でしたが、新幹線での移動中に柏木の婚約者を名乗る女性が現れます。


<感想>

 『ヤクザから貞操をしつこく狙われています』、『ヤクザの愛の巣に鎖で繋がれています』に続くシリーズ3冊目です。

 今回も比呂の心の声は抜群におもしろくて、変わらず激重な愛をぶつけてくる柏木さんとの掛け合いがお見事でした。なんだかんだで今の生活を楽しんでいる様子の比呂。柏木さんへのツッコミの合間に嫉妬を覗かせるようになったりしていて、恋人らしさが感じられて嬉しいです。比呂にとっては強引な始まりだった同棲生活でしたが、心の距離も確実に縮まっているみたいですね。

 現状では比呂と籍を入れられない柏木さんが取った行動は、お披露目。比呂を会合に出席させるわけではないところには安心できるものの、もう絶対に比呂を手放さないという柏木さんの執着が透けて見えます。

 濃いキャラクターたちそれぞれの思惑が交錯する大阪会合でしたが、友喜の立ち回りには爆笑でした。亮に怒られている姿を想像するともうかわいくて。比呂の前ではびっくりするくらいしっかりしていたので、活躍してくれた友喜のダメージが少しでも軽くなるよう祈っております。

 恋人を囲い込む気満々の柏木さんによって、確実に選択肢が狭められていく比呂。ヤクザと付き合う大学生の将来について、ここまで真剣に向き合う展開になるとは予想外でした。比呂は卒業したらどうなっちゃうんでしょうか。今後のふたりの行く末も見守らせてほしい気持ちです。

 巻末に収録されていた短編2つも楽しかったです。皆様の高知への愛が重い……!ものすごく行ってみたくなりました。


<オススメ>

・シリーズ3作目。


<関連作品>

・シリーズ
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