<登場人物>
(攻)エドワード・グラームズ…エド。7年生。名門貴族。監督生で寮代表。
(受)中原礼(なかはら れい)…5年生。エドの義弟としてリーストンに入学。
<あらすじ>
ハーフタームの間、誰もいない校内でふたりきりで過ごしたエドと礼。エドを愛していると改めて確信した礼でしたが、ハーフタームが明けるとエドの恋人ではないかと噂のあるジョナスが復学。仲睦ましげに過ごすエドとジョナスの様子に、礼は複雑な気持ちを隠せません。
<感想>
1巻がいいところで終わっていたので、こちらの2巻を一緒に買っておいて心底よかったと思いました。登場人物たちがみんな大人になり、距離ができたりまた近づいたりしながら少しずついろんなものが見えてくる過程から目が離せません。礼とエドの間に数えきれないほどあった溝がゆっくり丁寧に埋められていく様子に何度も泣きそうになりました。
愛しているという気持ちだけではどうにもならずに、パブリックスクール時代のエドの行動の真意はほぼ伝わらないまま日本に帰されてしまった礼。それに対し、血のにじむような努力をし大人になってからの方が気持ちに素直になれるエドがとてもかわいかったです。子供の時の方がよりがんじがらめにされて身動きがとれないところに貴族の宿命を感じました。私のような庶民の感覚からすると、恋愛については若いほど気持ちのままに突っ走っていけるイメージでしたが、パブリックスクールに通う子供たちはむしろ逆の状況なんだなと感じられて勉強になります。
礼のために力のある大人になって会いにきてくれたエド。何も知らない礼に対し酷いこともたくさんしてきたはずなのに、礼が「それでよかった」と思ってくれたおかげですべては必要なことだったと納得できました。
それからギルとの最後のシーンは一番泣きました。あのマッシュポテト少年に泣かされる日がきたくらいですから、世の中何が起きるかわかりません。礼とエドが共に暮らす未来も必ず訪れると信じていられます。
<オススメ>
・イギリスの名門貴族×健気ハーフ。
・シリーズ2作目。
<関連作品>
・電子書籍(お試し読みができます。)
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・シリーズ
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