<登場人物>
(攻)宇迦野忍(うかの しのぶ)…キツネ族のα。大手出版社勤務。胡桃沢の担当編集。(受)胡桃沢さちお(くるみざわ さちお)…ネズミ族のΩ。漫画家。27歳。
<あらすじ>
結婚の約束をした宇迦野と胡桃沢は、まずは互いの実家に挨拶に行くことに。しかしα一族の宇迦野家との格差に怯んだ胡桃沢は、つい結婚の話を先送りにしてしまいます。<感想>
宇迦野さんとさちおのご家族やご友人の登場によりかわいいが大渋滞でした。もっふりもふもふな方々が真剣に話し合っているだけで癒し効果は絶大です。ああかわいい。ふたりが育った環境や価値観がわかってきて物語の世界観の理解も深まっていく、いろんなことがぎゅぎゅっと詰まった一冊でした。結婚ってオメガバースでは特に大変そうですが、相手について新しくわかることもたくさんでふたりの絆がより深まっていくのが伝わります。濃いのに疲れなくて、はじめから終わりまでずっと楽しかったです。
結婚に向けていよいよ進み始めたおふたり。それぞれの家族が本当にその種族っぽさに溢れていてニヤニヤが止まりませんでした。先の挨拶になった胡桃沢家なんてもう。おいしそうな種族体の皆様が勢ぞろいで、大福が会議をしているようにしかみえない……宇迦野さんの精神力に脱帽です。お土産攻撃にあっさり蹂躙されてしまうのも、さすがさちおの家族という感じでした。
宇迦野さんのお家もいかにも狐αな雰囲気で、お父様は「尻尾が数本ある」の表現がぴったり。お兄さんが元気そうなのは安心しましたが、こちらも凄い狐様でびっくりしました。やはり攻略難度は宇迦野家の方がはるかに高いようで今からドキドキしています。さちおがんばってください。
合間に新登場するご友人たちとのやりとりもなんだか優しい気持ちになれました。宇迦野さんに存在を秘匿されても、卑屈な考えも浮かびつつちゃんと宇迦野さんの気遣いだとさちおはわかっているあたりに、ふたりの絆の深さを感じます。まだ波乱は続きそうですが、全力で応援しています。
『特装版小冊子』
<感想>
紙本特装版の小冊子は描き下ろし24ページ、「キツネとネズミの熱さまし」が収録されていました。イヌ科の獣人が感染するインフルエンザに罹ってしまった宇迦野さんと、看病に駆け付けたさちお。獣返りした宇迦野さんを運ぶのに苦労するさちおや、熱で錯乱する宇迦野さんに萌と笑いが交互にやってきます。特に野ねずみのさちおにごちそうする前に一度絶望を挟みたい宇迦野さんに爆笑。キツネっぽさ全開で、もっと聞かせてほしいくらいです。
それから病院に行くためにさちおが宇迦野さんを背負うのですが、ネズミ族がキツネを背負っているのって傍から見たらけっこうすごい光景だったのでは。そんなこと少しも気にした様子がないのが、ふたりの信頼を感じられて最高によかったです。
<オススメ>
・キツネα×ネズミΩ。・シリーズ3作目。
<関連作品>
・電子版(お試し読みができます。)
DMMブックス【電子限定漫画付き】
・通常版
・シリーズ

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